脳の病気

認知症について考えよう~認知症予防を意識した生活を送ろう~

へなお
こんにちは、脳神経外科医のへなおです。

 

このブログでは脳神経外科専門医であるアラフィフおじさんの視点から、主に一般の方に向けて脳の病気や治療について解説していきたいと思っています。

基本的な知識については、ネット検索すれば数多く見つかると思いますので、ここでは自分の実際の経験をもとになるべく簡単な言葉を用いてわかりやすく解説していきいます。

 

 

今回の脳の病気は「認知症について考えよう~認知症予防を意識した生活を送ろう~」と題して認知症の予防について解説ますのでよろしくお願いします。

 

今回の記事をこの記事を読んでわかることはコレ!

  • 認知症を予防するために必要なことがわかります。
  • ヘルシー・ブレイン・ライフスタイルがわかります。

 

認知症は予防が大切です

脳神経外科の外来には認知症が心配で受診される方が非常に増えています。

 

へなこさん
最近物忘れが増えていて心配です…

 

そんな訴えをよく聞きます。

 

実際には認知症になる前の危険予備軍であるMCI「軽度認知機能障害」の段階で病院を受診される方が多いのではないでしょうか。

 

MCIについてはこちらをご覧ください。

 

へなお
MCIとはまさに物忘れが増えてきたと自覚している危険信号の段階です。

 

ココがポイント

MCIの段階で認知症予防を意識した生活リズムを取り戻すことが大切です。

 

MCIの段階であればまだ健常な状態にもどるチャンスが残ってるからです。もっとも良くないのは、

 

へなこさん
物忘れが最近増えたなあとは思ってますが、 自分はまだまだ大丈夫でしょう…

 

と放置しているパターンです。

 

ココがポイント

MCIは放置しておくと徐々に進行しかなりの確率で認知症に進展していきます。

 

認知症にならないためには今から予防していくことが肝要なのです。

 

では実際何に気を付けて生活していけばよいのでしょうか。

 

知症予防を意識した生活を送ろう

 

へなお
認知症を予防するために必要とされていることについて解説しますね。

 

高血圧

認知症予防にもっとも大切な因子はなんといっても高血圧の管理です。

 

ココがポイント

高血圧は脳卒中の危険因子にも上げられますが、高血圧を放置しておくことは認知症の中でも血管イベント発生に伴う認知症のリスクを上げます

 

中高年になると血圧は一般的に上昇傾向になります。

 

しかし多忙な生活を送っているこの年代の人で毎日自分の血圧をこまめにはかっている人がどれほどいるのでしょうか。

 

へなこさん
自分はまだまだ若いし血圧なんて気にしてませんよ!

 

なんて思ってませんか?

 

へなお
ためしに自分の血圧を毎日計ってみてください!

 

高血圧であるのならばたいていの場合は血圧を下げる薬を内服することで下がってきます。

 

へなお
日々の生活リズムや食生活を正して血圧を自力で下げようなんて思ってませんか?

 

たとえ生活リズムや食生活をただしたとしても、一時的な努力では血圧はすぐにまた上がってしまいます。

 

そのような努力を一生続けていかかなくてはなりません。

 

それはあまり現実的ではありませんよね。

 

毎日規則正しく血圧を下げる薬を内服することの方がよほど現実的です。ここで注意しておいていただきたいのは、

 

ココに注意

血圧を下げて高血圧を管理することで認知症になりづらくなるのではなく、高血圧を放置しておくと認知症になりやすいので治療しましょう!ということです。

 

なんだかややこしいですが、血圧を下げる薬を飲んで血圧が下がったから認知症にはならないよ!ではありません。

 

ココがポイント

高血圧を管理することは当たり前のことで、血圧を正常範囲内ににコントロールすることでやっと本来のスタートラインに戻ってきただけなのです。

 

糖尿病

ココがポイント

糖尿病の人は健常な方と比較して1.5~2,.5倍の確率で認知症になりやすいです。

 

糖尿病は高血圧と同様に脳卒中の危険因子とされていて、血管イベント発生に伴う認知症のリスクを上げます。

 

その他にも脳の中で記憶にもっとも関係していると言われる「海馬(かいば)」を委縮させて記憶力を低下させます。

 

へなお
海馬の萎縮は皆さんよくご存じのアルツハイマー型認知症の原因となります。

 

しかも、

 

ココに注意

高齢になってからの糖尿病よりも中高年で糖尿病を指摘され放置していた場合の方が、海馬が萎縮しやすいです。

 

へなお
健康診断や人間ドックで、「血糖値が高いですねえ…」と言われたのに放置していませんか?

 

へなこさん
まだこの程度の血糖値であればしばらく放っておいても大丈夫!

 

なんて思ってないでしょうか。

 

多少血糖値が高くても自覚的にはなにも症状は出ません。

 

しかし高血糖は確実に脳にダメージを与え続けています。

 

脂質異常症

脂質とは主にコレステロールのことです。

 

したがって脂質異常症とはコレステロールが高い状態のことを言います。

 

ココがポイント

脂質異常症の人は健常な方と比較して1.5倍の確率で認知症になりやすいです。

 

しかも、

 

ココに注意

コレステロールも高齢になってからよりも中高年で高値を指摘されて放置していた場合の方が認知症になりやすいです。

 

へなお
脂質異常症は特にアルツハイマー型認知症になりやすいですよ。

 

コレステロールのコントロールにはスタチン製剤がよく用いられます。

 

コレステロールは薬を飲むことでたいていの場合は比較的簡単にコントロールされます。

 

またここで高血圧と同様の注意ですが、

 

ココに注意

コレステロールの数値下げて管理することで認知症になりづらくなるのではなく、コレステロール値が高い状態を放置しておくと認知症になりやすいので治療しましょうということです。

 

へなお
コレステロールを下げることは当たり前ということです。

 

メタボリック症候群

いわゆる肥満です。

 

メタボリック症候群の人は認知症の危険因子と複数関係していることが多い状態です。

 

高血圧、糖尿病、脂質異常症…などなどさまざまな認知症の危険要素と関係しています。

 

ココがポイント

中高年ではメタボリック症候群の人は認知症の発症リスクが健常な人の1.5倍です。

 

喫煙

ココがポイント

喫煙は認知症の発症リスクを2倍以上に上昇させます。

 

喫煙と認知症の関係は科学的にも色々と研究されて証明されています。

 

運動

ココがポイント

運動することは認知症の発症予防に効果的とされています。

 

しかしやみくもに運動することはかえって体に負荷がかかり危険です。

 

ココがポイント

認知症予防に有効な運動は週3回程度、40分程度の早歩きに相当する有酸素運動です。

 

認知症予防としての運動に関しては、時々まとめて運動することはあまり意味がなく疲れるだけです。

 

また毎日運動し続けることも体に負荷がかかります。

 

適度な運動を継続することが大切です。

 

また運動後には適度の休息、しっかりとした睡眠をとることも大切です。

 

食事

食事と認知症の関連性については多くの報告がされています。

 

ココがポイント

認知症予防に推奨されるのは、週1回程度の魚食、飽和脂肪酸(乳製品、肉類、油脂)の制限、主食として野菜・豆類の摂取、ビタミンE(種物、ナッツ、緑色野菜など)、サプリメントとしてのビタミンB12の摂取などです。

 

自分も栄養学に関しては詳しくないのですが、この食事スタイルは”地中海式食事”と言われていて、地中海の人々はこのような食事を好んでとっているようです。

 

もっと詳しく

地中海式食事の特徴は、主食となる穀物をしっかりと摂り、野菜、果物、豆類などの植物性食品と、この地方特産のオリーブオイル、チーズなどの乳製品新鮮な魚介類などを中心に食事が構成されていて肉類の摂取はわずかです。

 

へなお
地中海式の食事スタイルは認知症予防にとても効果的です!

 

ちなみに和食はこの地中海スタイルに似た特徴を持っています。

 

ココがポイント

和食の特徴を生かしつつ野菜や果物をさらに多く取り入れ、精製度の低い大豆製品を主食に取り入れれば認知症予防には地中海式食事よりもさらに効果的とされています。

 

まだまだ認知症予防に関してはさまざまな要素があります。

 

高齢化が進む社会においては今後皆さんはまだまだ長い老後の生活を過ごさなくてはなりません。

 

そのあいだ認知症にならずに快適な生活を送ることは誰もが願うところでしょう。

 

しかし中高年の時に忙しさにかまけて不健康なライフスタイルをとり続けることは、高齢になった時の認知症発症や認知機能低下のリスクになることは明らかなのです。

 

へなお

今からでも遅くありません!

認知症予防を意識した生活スタイルを取り入れてみましょう。

 

脳にやさしい生活スタイル

食事習慣、運動、知的社会的活動、睡眠を意識したヘルシー・ブレイン・ライフスタイルを実行してみましょう。

 

まとめ

今回は認知症の予防について解説してみました。

 

へなお
途中難しい言葉が出てきて難しかったですね。

 

へなこさん
もっとうまく解説できるようにまだまだ日々努力ですね。

 

ここで今回の内容をまとめてみました。

 

今回のまとめ

  • 認知症予防を意識した生活スタイルはとても大切です。
  • 認知症発症の危険因子とされている高血圧、糖尿病、脂質異常症、メタボリック症候群、喫煙、運動、食事などを意識した生活を送りましょう。
  • ヘルシー・ブレイン・ライフスタイルを取り入れましょう。

認知症予防は1日にしてならずです。

 

長年の積み重ねです。

 

認知症予防を意識した生活を送るのに早すぎるなんてことはありません。

 

へなこさん

まだまだ自分は大丈夫!

認知症なんてもう少し年をとってから考えれば大丈夫!

 

なんて思ってませんか?

 

認知症になってからでは遅いのです。

 

認知症は予防していくことがなによりも大切です。

 

そのためには少しでも認知症の知識を身につけておくことが、今後の自分を守り、まわりの方に迷惑をかけない生活を送る手助けになると思います。

 

今回の記事がみなさんに少しでもお役に立てれば幸いです。

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

今後も『脳の病気』、『脳の治療』について現場に長年勤めた脳神経外科医の視点で皆さんに情報を提供していきたいと思っています。

 

引き続きよろしくお願いいたします。

 

最後にポチっとよろしくお願いします。

 

 

 

 

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  • この記事を書いた人

へなお

▶脳神経外科専門医でアラフィフおじさんの「へなお」です。▶日々脳の手術、放射線治療を中心に勤務医をしています▶一般の方でも脳についてわかりやすく理解していただけるように、脳の病気や治療から脳科学まで幅広い分野にわたって長年の経験からつちかった情報を提供していきます▶多くの方に脳に興味をもっていただき、少しでもこれからの生活の役に立つ知識をつけていただければと思います!

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