吊り橋効果って本当に有効なの?
そのような疑問に脳神経外科専門医であるへなおがお答えします。
このブログでは脳神経外科医として20年以上多くの脳の病気と向き合い勤務医として働いてきた視点から、日常の様々なことを脳科学で解き明かし解説していきます。
基本的な知識についてはネット検索すれば数多く見つかると思いますので、ここでは自分の実際の経験をもとになるべく簡単な言葉で説明していきます。
この記事を読んでわかることはコレ!
- 吊り橋効果がどうして有効なのかがわかります。
吊り橋効果は成功率が高い!?
吊り橋効果の脳科学
- 吊り橋効果は脳科学的にみて有効な恋愛法です。
- われわれは脳の錯誤帰属に振り回されて恋愛をしています。
- 錯誤帰属を自分のものにしてセルフ吊り橋効果であなたも恋愛を成就させましょう。
そんな時よく使われるのが”吊り橋(つりばし)効果”です。
吊り橋効果-1
吊り橋効果は“吊り橋の上で告白すると成功率が高くなる”というものです。
このドキドキが大切なんです。
ドキドキしている時に告白されると脳は勘違いを起こしてしまいます。
本当は吊り橋が怖くてドキドキしているのに、
告白してきた相手が魅力的だからきっとドキドキしているんだ!
自分の心は相手にときめいているんだ!
と早とちりをしてしまいます。
そして思わず告白にOKを出してしまう…これが吊り橋効果です。
これ似たような恋愛効果として”ロミオとジュリエット効果”というものもあります。
吊り橋効果-2
ロミオとジュリエット効果はその話の通り”逆境にたたされると愛情が燃え上がる”というもの。
付き合ってる相手がひどいことをして友達から、
あんな人最低だよ!
別れちゃいなよ!
と言われるとなんだかますます好きになってしまいどうしようもない泥沼にはまってしまうようなことってありません?
と思っているのに脳がこのドキドキを勘違いして、
相手の人はやっぱりとても魅力的なんだ!
だからドキドキしているんだ!
と感じてしまうのです。
吊り橋効果やロミオとジュリエット効果って本当に有効なの?
これって都市伝説みたいなものじゃないの?
実際にこのような経験をしてみないとその効果は実感できないかもしれません。
吊り橋効果-3
しかし吊り橋効果やロミオとジュリエット効果は成功率が高いのは事実です。
それではなぜ人はこんな一見すると単純なトラップにはまってしまうのでしょうか?
そこには錯誤帰属(さくごきぞく)という効果が働いています。
なんて人がほとんどでしょう。
脳のバグである錯誤帰属に人は振り回される
錯誤帰属-1
錯誤帰属(さくごきぞく)とは”自分の行動の意味や目的を脳が早とちりして勘違いの理由づけをしてしまうこと”です。
たとえば恋人に、
なんて聞かれたらどう答えます?
“優しいから”、“自分の意志がしっかりしているから”、“笑顔が素敵だから”…なんていろいろ出てきそうですよね。
たとえどんなに好きな理由を並び立ててもいくらでも切り返されてしまいます。
好きな理由を言葉で言い表すなんてしょせん無理な話なのだから仕方ありません。
しかし人は何とかして好きな理由を探し出そうとします。
こんな感じでどんどん深みにはまっていきます。
好きな気持ちは当然本物です。
しかしその理由は言葉にすればこじつけになってしまいます。
これが錯誤帰属です。
錯誤帰属-2
簡単に言ってしまえば自分の言葉や行動に対する後出しの言い訳を脳は必死に考えるのです。
吊り橋効果やロミオとジュリエット効果はまさに錯誤帰属の典型です。
吊り橋がゆらゆら揺れていてドキドキしているのにそのドキドキを恋愛と勘違いしてしまう。
交際を否定されてドキドキしているのにそのドキドキを恋愛と勘違いしてしまう。
いずれもドキドキの勘違いです。
しかし多くの人はこの脳のバグに気づかずに恋愛してしまうのです。
脳の錯誤帰属に私たちは振り回されているのです。
それならばいっそのこと錯誤帰属を逆手にとって相手のことを振り回してみてはどうでしょうか?
錯誤帰属をうまく利用して意中の人を自分のとりこにしてしまうのです。
セルフ吊り橋効果をおためしあれ
相手の気に入ったものをプレゼントする。
相手につくして色々としてあげたい。
そんな感じになりませんか。
まずは恋愛がうまくいくための必勝法をためしてみてください。
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それでうまくいけばいいでしょう。
しかしうまくいかなかったときはぜひ”セルフ吊り橋効果”を試してみてください。
通常の恋愛と発想を180度回転させて錯誤帰属をうまく利用して意中の人を自分のとりこにしてしまう作戦です。
セルフ吊り橋効果-1
相手からプレゼントをしてもらう。
相手につくして色々としてもらう。
そのように仕向けるのです。
とにかく相手をじらすのです。
じらしまくるのです。
話をとにかく盛り上げて相手に、
と思わせたらもう勝負はついたようなものです。
そこで突然、
この話の続きはまた今度ね。
明日は朝が早いからおやすみなさい。
などとあえて話を打ち切って相手を突き放します。
話の続きがあることをほのめかしておくことが重要です。
その後自分から連絡は一切しません。
すると相手は、
という欲求が自然と高まってきます。
相手からたまらず連絡が来た時に相手はきっとこう考えます。
そしてここで追い打ちをかけるように欲しいものをおねだりするのです。
しかしプレゼント買ってもらえたら大成功です。
相手はきっとこう思います。
どうしてプレゼントを買ってあげたんだろう?
→そもそも嫌いな人なんかに自分がプレゼントを買うわけがない。
→自分はこの人のことがきっと好きなんだ!
自分がわざわざプレゼントを買ってあげるくらいの人なんだから好きに決まっているじゃないか!
これが錯誤帰属の逆転の発想を利用した恋愛大作戦です。
セルフ吊り橋効果-2
自分がとった行動とその時の感情が矛盾する時起きてしまった行動自体はもう否定できません。
ですから感情を変化させることでつじつま合わせをして行動と感情が相対するような不安定な状態を何とか安定した状態にしようとします。
つまり相手のことが好きでもないのに連絡をとったりプレゼントを買ったりするのは行動と感情が矛盾しています。
ですから脳はこの矛盾を解いて行動と感情を何とか一致させようとするのです。
つまり“好きではない”と“連絡をとったりプレゼントを買ったりする”のどちらかを変更して一致させるのです。
しかし行動はもうしてしまっている既成事実ですからいまさら変えようがありません。
ですから感情を変更するしかないのです。
こうなるわけです。
これを世では”セルフ吊り橋効果”と呼ぶのです。
相手を1人だけ吊り橋に乗せてぐらぐら吊り橋を揺らしまくるのです。
本当にうまくいくかはあなたの腕次第ですが試してみる価値は大いにあると思います。
脳科学ではセルフ吊り橋効果の有効性は証明されていますのでご安心ください。
しかしやりすぎには注意してくださいね。
度を過ぎるとただの使いっパシリにさせてしまいますからね。
とりあえずお勧めの本をまずは読んでみてください。
”吊り橋効果の脳科学”のまとめ
吊り橋効果がどうして有効なのかを錯誤帰属を探ることで脳科学的に解明してみました。
今回のまとめ
- 吊り橋効果は脳科学的にみて有効な恋愛法です。
- われわれは脳の錯誤帰属に振り回されて恋愛をしています。
- 錯誤帰属を自分のものにしてセルフ吊り橋効果であなたも恋愛を成就させましょう。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
今後も長年勤めてきた脳神経外科医の視点からあなたのまわりのありふれた日常を脳科学で探り皆さんに情報を提供していきます。
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