『#ブログ書け』ってどんな意味があるの?なんかメリットはあるの?
そのような疑問に脳神経外科専門医であるへなおがお答えします。
このブログでは脳神経外科医として20年…多くの脳の病気と向き合い手術、放射線治療を中心に勤務医として働いてきた視点から、日常の様々なことを脳科学で解き明かし解説していきます。
基本的な知識についてはネット検索すれば数多く見つかると思いますので、ここでは自分の実際の経験をもとになるべく簡単な言葉で説明していきますね。
この記事を読んでわかることはコレ!
- 『#ブログ書け』が脳にもたらす観念運動を脳科学で説き明かします。
『#ブログ書け』って何なのか?
観念運動の脳科学
- 「#ブログ書け」はブロガーの誰もが思う心の叫びです。
- 心に強く念じると願いは叶う=観念運動は現実に起こり得る現象です。
- 観念運動がなぜ起こるかを突きつめると心と脳が織りなす深く不思議な関係の世界にはまっていきます。
- ですから深くは考えず「#ブログ書け」と念じて今日もブログを書きましょう。
TwitterなどのSNSではブログを書いているブロガーさんたちはよく「#ブログ書け」のハッシュタグをつけていますよね。
きっとブログを書き続けるのがきついんだろうなあ…
そんな思いにさせるハッシュタグですよね。
よくテレビなどで見かける光景で5円玉に糸を通して手で吊り下げて静止した5円玉に「念力」を送るとゆらゆらと振り子のように揺れて動き出すシーンがあります。
心の中で唱え続けるのです。
実際に自分で試したことのある人は少ないかもしれませんがあなたもやってみてください。
きっと5円玉は動き始めます!
そうなんです。
観念運動の脳科学-その1
心に強く念じると願いは叶うのです。
この奇妙な現象を「観念運動」と言います。
降霊術や超常現象などのいわゆるオカルトの世界ではよくありそうな話ですが現実世界でも観念運動は起こり得ます。
5円玉を動かす念力は本人が気付かないほどのわずかな筋肉の収縮によって起こることが証明されています。
確かに実際に念力通りに体が動いて5年玉が動くという現象が起きています。
しかし肝心なところは強く念じると無意識的に体が準備を行い実行に移そうとすることです。
心の叫びは時に脳に伝わり脳はちゃんと反応するということです。
運転初心者の助手席に座っていてついついブレーキを踏むように足を動かしてしまった経験はありませんか?
ボクシングの中継に夢中になるあまりついこぶしを振り回したことはありませんか?
観念運動の脳科学-その2
「#ブログ書け」は「ブログを書かないといけない」という心の中の叫びをSNSを通じて発信することで脳を奮い立たせようとしているのです。
ちなみに逆の現象もあります。
つまり体の動きから心への働きかけです。
体の動き=脳と心は密接につながっていていわば表裏一体なのです。
「#ブログ書け」のさらに奥深い意味を探る
観念運動の脳科学-その3
「#ブログ書け」は念力であり「ブログ書け」と念じれば脳が反応して勝手に手が動き出す。
そんな解説をしました。
今自分はこのブログをPCのキーボードを叩きながら書いています。
頭の中で書こうとした文章が次々とPCの画面に映し出されていきます。
まるで自分の心の中が文字に自動変換されていくような不思議な錯覚です。
不思議と感じるのは自分が「書こう」と心の中で思っていることが文字という実態を伴ってこの世に現れることへの違和感です。
文字という実態になるには手を動かす必要があります。
手を動かすには脳が働く必要があります。
ですから言い換えれば心と脳が繋がっているということになります。
心と脳の関係は突きつめて考えるととても奥深いことが分かります。
心と脳の関係を考えるうえで湧きおこる疑問は次の2点に集約されます。
① 心は脳に作用するのか?
② 脳は心に作用するのか?
自分が感じた「「書こう」と心の中で思っていることが文字という実態を伴ってこの世に現れることへの違和感」は①にあたります。
これは先ほどの章でも解説しましたが「念力」にあたります。
念力は脳に観念運動を引き起こし指がPCのキーボードを叩き始めます。
しかし脳科学的に考えると指が動くには脳が「指を動かす」という「意思」を持つことが必要となります。
指の動きは脳の中で大脳皮質という部位の運動神経をつかさどっている運動野から発生した神経の指令が背中の脊髄神経を通って指の筋肉に伝えられることによって生じます。
これらすべての現象は脳科学で説明することが可能です。
では脳の中で神経の指令のスタート地点となる運動野の神経細胞に「指を動かす」という指令を送った正体は何なのでしょうか?
「指を動かす」という指令を最初に送ったのが「意思」という心の作用であるのならばそれはつまり「心が脳に影響を及ぼした」ということになります。
「意思という念力が見えざる力となって脳に電気信号を送って神経の指令を発動した。」
そう言ってしまえばそれまでですがこれを素直に受け入れては心と脳の関係をあまりに軽視した軽率な考えのようにも思えます。
結局のところ心という目に見えない実態のないものと脳という目に見える実態のあるものがどのように繋がっているのかが問題なのですがあまりに奥深い問題です。
しかし何げない言葉であってもここまで奥深い意味を持つからこそ多くの人が愛用しているのでしょう。
「#ブログ書け」のさらにさらに奥深い意味を探る
脳の神経細胞に「指を動かす」という指令を最初に送った正体を探ると神経細胞のもっと上流にさらなる神経細胞が現れそのさらに上流を探るとさらにさらなる神経細胞が現れ…と続いていきます。
つまりわれわれの持ち合わせている現在の脳科学では「指を動かす」と意図する前には脳はすでに「指を動かす」ための準備を始めていると考えられています。
しかしその準備のプロセスはわたしたちの意識には上ってきません。
つまりわたしたちが「指を動かす」と意図した時にはすでに脳の中では無意識的に「指を動かす」ための準備が始まっているのです。
今から30年近く前の研究で脳の中で無意識的に神経細胞に指令が発せされることが証明されています。
しかしいまだにその全貌は解明されていません
。
すべての現象は科学で説き明かされるべき原因が伴っています。
「指を動かす」という心の意志にもその原因が脳の中のどこかにあるはずです。
つまり脳をもっとくまなく調べれば意思を準備するためのおおもとの脳活動が存在しているはずなのです。
直感とはなんとなくの脳のひらめきで突然起きた現象のように思われがちですが直感にもちゃんと原因が存在します。
“直感の脳科学”についてはこちらの記事をご参照ください。
こちらもCHECK
「孤独のグルメ」の“ちょっかんを研ぎ澄ます”に学ぶ~直感と直観の違いを脳科学で説く
「孤独のグルメ」で井之頭五郎さんがお店を探している時の決めセリフ「焦るんじゃない。落ち着け。”ちょっかん”を研ぎ澄ますんだ。」の“ちょっかん”って直感と直観のどっちなんでしょう? そのよ ...
続きを見る
「#ブログ書け」と念じるにはそれなりの理由があるはずということです。
最近ぜんぜんブログ書いてないなあ…
「忙しい」や「疲れてる」を理由にしてブログから逃げているなあ…
なんて悲観的な発想があるはずです。
そんな悲観的な発想がすでに脳を刺激して「#ブログ書け」と思う前に指を動かすための準備を進めているのです。
脳は常に心の叫びを先取りしているとも言えます。
なんだか偉そうなことをつらつらと書いてきましたが実際に自分が今こうしてブログを書いていてもどんな心の叫びが脳を刺激して指が動いているのかはわかりません。
「#ブログ書け」と心の中で思いながら指を動かしているつもりでも実はもっと別の想いが指を動かしているのかもしれません。
「心に強く念じると願いは叶う」という観念運動自体どこからやってくるのでしょうか?
考えれば考えるほど深みにはまっていきます。
心の世界と脳の世界
心理学と脳科学
心と脳は切っても切り離せない関係なのにどこでどのようにしてつながっているのかなかなかわからない不思議な関係です。
“観念運動の脳科学“のまとめ
『#ブログ書け』が脳にもたらす観念運動を脳科学で説き明かしてみました。
今回のまとめ
- 「#ブログ書け」はブロガーの誰もが思う心の叫びです。
- 心に強く念じると願いは叶う=観念運動は現実に起こり得る現象です。
- 観念運動がなぜ起こるかを突きつめると心と脳が織りなす深く不思議な関係の世界にはまっていきます。
- ですから深くは考えず「#ブログ書け」と念じて今日もブログを書きましょう。
今回の記事がみなさんに少しでもお役に立てれば幸いです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
今後も『脳の病気』、『脳の治療』、『脳の科学』について現場に長年勤めた脳神経外科医の視点で皆さんに情報を提供していきます。
最後にポチっとよろしくお願いします。