なぜ銭湯やサウナではMOKUタオルが人気なのでしょうか?
そのような疑問に脳神経外科専門医であるへなおがお答えします。
このブログでは脳神経外科医として20年以上多くの脳の病気と向き合い勤務医として働いてきた視点から、日常の様々なことを脳科学で解き明かし解説していきます。
基本的な知識についてはネット検索すれば数多く見つかると思いますので、ここでは自分の実際の経験をもとになるべく簡単な言葉で説明していきます。
この記事を読んでわかることはコレ!
銭湯やサウナで人気のMOKUタオルを勝手に脳科学で説き明かします。
銭湯やサウナで使うタオル
MOKUタオルの脳科学
- 銭湯やサウナではMOKUタオルが人気です。
- MOKUタオルは銭湯やサウナに最適の今治産の高価なブランドタオルです。
- 脳はブランドを手に入れることに快楽を感じ、失うことに嫌悪感を抱きます。
- ブランドにこだわることは脳の本能であり何も悪いことはありません。
- 脳の本能にしたがってMOKUタオルを購入して銭湯やサウナに行きましょう。
最近銭湯で「MOKUタオル」を売っているのをよく目にします。
中にはお店のロゴやキャラクターが刺繍されているものもあり大人気です。
受付のカウンターにお店のロゴの入ったMOKUタオルが並べられています。
”COCOFUROたかの湯のミュージックロウリュの脳科学”についてはこちらの記事もご参照ください。
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そんな人気のMOKUタオルですが、見た目はとても良いのですが、値段を見るとだいたい1000円前後、中には1500円近くするものもあります。
そんな風に思ってしまいますよね。
白地の普通のタオルであれば100円ショップでも売っています。
そもそもわざわざタオルを買わなくても、銭湯によっては貸タオルをやっているところもあります。
それでもついMOKUタオルを買ってしまいます。
しかも使ってみると、使い心地は最高です。
そんなMOKUタオルですが、
そのような人のために、銭湯やサウナで人気のMOKUタオルを勝手に脳科学で説き明かしていきます。
MOKUタオルとはなに?
「MOKUタオル」とは、日本でトップクラスのタオルの生産地である愛媛県の今治にある、コンテックス株式会社という会社が開発した、軽量で速乾の新感覚のタオルです。
銭湯やサウナで使うには最適なタオルで、さまざまな企業や施設とコラボした製品は数々発売されています。
きれいな包装がされているので、「なんかもったいなくて使えない…」なんて思ってしまいます。
しかしMOKUタオルは使い心地が最高なんです。
MOKUタオルの売りは「薄い・軽い・絞りやすい…ととのいのお供はMOKU」です。
素材
MOKUタオルの素材は綿100%で日本製です。
サイズはL(60×120cm)、M(33×100cm)、HK(28×28cm)の3種類あります。
重さはMサイズでたったの50gしかありません。
通常のタオルよりも細い糸が使われているので、とても薄くコンパクトに折りたためるので持ち運びにとても便利です。
見た目も、先染めの糸で織りあげた後に染色加工されているのでとてもおしゃれです。
ちなみにLサイズはバスタオルとしてだけでなく、サウナで熱波から体を守る時にも最適です。
自分はHK=ハンカチサイズを普段からよく使っています。
アラウ・カブル・ヌグウ・シボル
銭湯やサウナで便利な大きさのMサイズですが、長さが100cmとスポーツタオルのように細長く作られています。
背中をアラウ、サウナで頭にカブル、湯上りに頭や体をヌグウ、使い終わった後にシボル…など、”普通のタオルではもうちょっと長かったら便利なのになあ…”と思うような場面で、MOKUタオルの長さが効果を発揮します。
MOKUタオルの魅力はなんといってもその吸水力と速乾性です。
頭や体をぬぐった時に水分をしっかりと吸収してふきとってくれます。
また握力の弱い人でも簡単にしぼることができます。
使い終わった後は、部屋干しでも2時間もあれば完璧に乾いてしまいます。
薄くて軽くて長い
泡立ちがとてもよく滑らか
抜群の吸水力
絞りやすく乾きやすい
“サウナの脳科学”についてはこちらの記事もご参照ください。
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今治タオルの魅力
さきほど説明したようにMOKUタオルは今治タオルです。
では今治タオルは他のタオルとどこが違うのでしょうか?
どうして今治タオルは高級タオルと言われているのでしょうか?
なぜ今治なのか?
今治市は愛媛県北東部にある市で、世界最大のタオルの産地とも言われています。
今治でタオル作りが盛んになった背景には、タオル生産に適した自然条件が整っていることがあげられます。
今治は降雨が少なく、晴れた日が多く、水に恵まれた土地があります。
高縄山系から流れてくる蒼社川の伏流水や、霊峰石鎚山から流れ出る地下水などは、重金属が極めて少ない上に硬度成分が低く、タオルに適した良質の軟水です。
この良質な軟水によって、繊細でやわらかで、生地自体の発色を十分に引き出した鮮明な色彩のタオルを作ることができるのです。
今治では昔から綿栽培が行われていました。
繊維産業はもともと盛んでしたが、そこにタオル生産を導入したのが阿部平助氏です。
その後さまざまな紆余曲折はあったものの、品質の良い今治タオルに感銘を受けた佐藤可士和氏が、今治タオルの素晴らしさを世界に広めるために「独自の品質基準」を定めてブランド化していき、現在の今治タオルブランドが確立されました。
今治タオルは、いまや質量共に日本一を誇り、日本国内はもちろん、世界各地で愛用される、日本が誇る名産品となっています。
今治タオルが人気の理由
今治タオルが人気の理由の1つは、MOKUタオルの特徴で説明した高い吸水性と速乾性です。
普通のタオルでは購入した後、何度か洗濯しないとなかなか水分を吸い取ってくれません。
しかし今治タオルは最初から高い吸水性を発揮します。
また今治タオルは基本的に重金属が少なく硬度成分が低い軟水で繊維の晒(さら)しや染めを行うので、繊維を傷めずタオルが作られています。
そのため何度洗濯してもフワフワした最高の肌触りが持続します。
なお今治で作られたタオルがすべて「今治タオル」と名乗ってよいわけではありません。
独自に定められた品質基準に合格したタオル商品のみ「今治タオル」を名乗ることができ、「今治タオルブランド」の商標があります。
「今治タオルブランド商品認定マーク」は、今治の恵まれた美しい自然「太陽」「海」「空」「水」がモチーフとなっています。
「白」は、「空に浮かぶ雲」と「タオルのやさしさ・清潔感」
「青」は、「波光煌めく海」と「豊かな水」
「赤」は、「昇りゆく太陽」と「産地の活力」
このロゴデザインには佐藤可士和氏が大きく関わっています。
「今治タオルブランド商品認定マーク」は、今治タオル工業組合が商標権を有していて、「商標法」によって保護されています。
そのため組合の許可なく「認定マーク」を使用することはできません。
詳しくは今治タオル工業組合のHPをご参照ください。
「今治タオルブランド」とは、タオル及び関連商品の製造・販売において豊富な経験と技術を有する「今治タオル工業組合」の組合員企業が製造した「今治タオル」(地域団体商標「今治タオル」)商品のうち、本組合が独自に定めた品質基準に合格したタオル商品のみに付す商標のことであり、「優れた吸水性」を有することを最大の特徴とし、これをすべての消費者に約束するものです。
しかし高い品質管理がなされ、今治タオルがブランドとして確立していることこそが、多くの人に支持される最大の理由なのでしょう。
ただし商標を受けていないタオルは「今治タオルブランド認定商品」と名乗れないだけで、今治で作られたタオルであれば、その素材や品質は十分に「今治タオル」です。
しかしコンテックス株式会社が独自のブランドとして「MOKUタオル」として製造販売している商品であり、当然正真正銘の「今治タオル」です。
その証しにMOKUタオルには「Made in Imabari」と表記されています。
MOKUタオル人気の脳科学的な理由
今治タオルであるMOKUタオルの魅力について探ってきました。
ここまではサウナ―の方であれば当たり前の情報だったかもしれません。
最高の品質のMOKUタオルを片手に銭湯やサウナに行きたくなるのはご理解いただけたでしょう。
では脳科学的に考えると、MOKUタオルが人気の理由はどこにあるのでしょうか?
当然、後者のタオルはMOKUタオルとくらべて値段はぐっと安いはずです。
きっと意見がわかれるでしょう。
そのように言う人もいるかもしれませんし、
そのように言う人もいるでしょう。
この2つのタオルの違いは「ブランド」の違いだけです。
しかしこの「ブランド」という言葉が脳科学的には重要なのです。
“ブランドの脳科学”についてはこちらの記事もご参照ください。
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ブランド商品をうまく言い当てられる人が一流とする風潮にはいささか疑問もありますが…。
しかし多くの人は他人がブランドとプライドという目に見えない圧力に揺れ動く微妙な心理戦を楽しむのです。
脳はブランドに対して”普通とは違って特別なもの”という認識をして知的な快楽を感じます。
ですから単に心理的な気持ちの問題でブランドにこだわっているのではなく、脳がブランドによってもたらされる快楽を求めてこだわっているのです。
ごく普通の安いワインと高級ワインとの飲みくらべをします。
どちらのワインを飲んでいるか本人は知りません。
そこで飲んでいるワインの値段を伝えます。
すると値段が高ければ高いほど、脳の中でブランドを認識する部分が激しく活動するという結果が示されました。
つまり脳は”ワインの味や香りを楽しむ”のと同時に、”高いワインを飲んでいる”という事実に快楽を感じているのです。
脳は無意識のうちにブランドにこだわります。
ですからブランドにこだわるのは、なにも意地や見栄をはっているからではありません。
自分の意思とは関係なく、脳が勝手にブランドにこだわっているのです。
しかし、たとえあなたが飛びついたものが、”そのものが持っている本質的なもの”ではなく、”ブランド”であったとして何が悪いのでしょうか。
脳が快楽を求めているのですからそれに従うことは決して悪いことではありません。
ちなみに脳がブランドにこだわるのは、それによって得られる快楽のためだけではありません。
脳はブランドによって“得られる快楽”とともに、“失うことに対する嫌悪感”によってもブランドに惹きつけられます。
中でもブランドの力が特に発揮されるお金や商品や食品に関することに対して脳は過剰に反応します。
時には損失を恐れるばかりに、逆に損をしてしまうこともあるくらいです。
今治産のMOKUタオルは確かに魅力的です。
ですから、わざわざお金を出して買うのであれば、無名のタオルよりもMOKUタオルを買って手に入れることで脳は快楽を感じるのです。
もしMOKUタオルを買わずに手に入れる機会を逃してしまうと、脳は必要以上の嫌悪感を抱き後悔しまくるでしょう。
ですからたとえ高価であってもMOKUタオルに無意識のうちに手が伸びてしまうのです。
「ブランドにこだわる」というと、一般的には何か悪い印象を持たれがちです。
実際に「MOKUタオルは高価なブランドタオル」と言われると、良い印象を持たない人もたくさんいるでしょう。
しかしブランドにこだわるのは脳の本能であって、なにも悪いことはありません。
ですから脳の本能にしたがって、どうどうとブランドにこだわっていきましょう。
“MOKUタオルの脳科学”のまとめ
銭湯やサウナで人気のMOKUタオルを勝手に脳科学で説き明かしてみました。
今回のまとめ
- 銭湯やサウナではMOKUタオルが人気です。
- MOKUタオルは銭湯やサウナに最適の今治産の高価なブランドタオルです。
- 脳はブランドを手に入れることに快楽を感じ、失うことに嫌悪感を抱きます。
- ブランドにこだわることは脳の本能であり何も悪いことはありません。
- 脳の本能にしたがってMOKUタオルを購入して銭湯やサウナに行きましょう。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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