日常の脳科学 脳を科学する

【みんなって何人?】購買心理の法則(バンドワゴン効果、スノッブ効果、ヴェブレン効果)から数の不思議を脳科学で探る

購買心理の法則-A1

みんな買っているから自分も買う!

みんな買っていないから自分は買う!

高価なものでみんな買えないから自分は買う!

そんな購買心理によく出てくる“みんな”って一体何人なの?

 

そのような疑問に脳神経外科専門医であるへなおがお答えします。

 

このブログでは脳神経外科医として20年…多くの脳の病気と向き合い手術、放射線治療を中心に勤務医として働いてきた視点から、日常の様々なことを脳科学で解き明かし解説していきます。

 

基本的な知識についてはネット検索すれば数多く見つかると思いますので、ここでは自分の実際の経験をもとになるべく簡単な言葉で説明していきますね。

 

この記事を読んでわかることはコレ!

  • バンドワゴン効果、スノッブ効果、ヴェブレン効果といった購買心理の法則から数が持つ脳科学的な意味がわかります。

 

購買心理の7段階

購買心理-1-min

購買心理の法則から数の不思議を脳科学で探る

  • 購買心理には7段階あります。
  • 7段階のうちの『欲望』と『比較』に脳は大きく関わっています。
  • 自分以外の“みんな”と比較することで『バンドワゴン効果』、『スノッブ効果』、『ヴェブレン効果』といった購買心理が働きます。
  • 脳は平均的にみると3人以上を“みんな”と認識しています。

何かを買う時に迷いなくすんなりと購入することはあまりないのはないでしょうか?

 

いろいろ迷った末にようやく決心して購入するのではないでしょうか?

 

人が購入を決めるまでには7段階の心理が働くと言われています。

 

① 注意:広告や宣伝によって商品に目を向ける段階です。

② 興味:気になった商品に興味を持つ段階です。

③ 連想:自分が使っている状況を頭の中でイメージする段階です。

④ 欲望:自分にとってプラスのイメージが浮かび上がれば商品を欲しくなる段階です。

⑤ 比較:似たような商品と比較することでその商品のお得感を確かめようとする段階です。

⑥ 確信:購入する決断の直前の段階です。最後の一押しを待っている状態です。

⑦ 決断:実際に購入することを自分にも他人にも宣言する最終の段階です。

 

このような心理の階段を上っていくのは一瞬であったりぐるぐる回り続けたりと様々です。

 

売る方もこの7段階の心理を理解してぐいぐい攻めてきます。

 

へなお
それでは7段階の購買心理のどの時点で主に脳の働きが関わってくるのでしょう?

 

脳が活発に働くのは『④ 欲望』と『⑤ 比較』です。

 

脳は快楽を感じる何かを常に探し続けています。

 

そしてより快感度が高い快楽に得を感じます。

 

“快楽の脳科学”についてはこちらの記事をご参照ください。

 

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一方で脳は快楽を感じる理由も欲します。

 

「なぜこんなにも快感で得なのか…」の理由付けなければ気持ちよさは半減してしまいます。

 

理由付けでもっとも簡単なものは”比較”です。

 

みんなが持っているからいいものに決まっている

みんなが持っていないからとても貴重で希少なものに決まっている

みんなが持っていなくて買えないような高価なものだからいいものに決まっている

 

そんなふうに脳は考えるのです。

 

『④ 欲望』と『⑤ 比較』で脳が快楽を感じればもう『⑥ 確信』と『⑦ 決断』に進むのみです。

 

ではどうして脳は“みんな”と比較したがるのでしょう?

そもそも“みんな”とは何人なのでしょう?

 

へなお
これから購買心理の3つの法則から数の不思議を脳科学で探っていきます。

 

みんな買っているから自分も買いたくなる『バンドワゴン効果』

購買心理-2-min

人は周囲の意見に流されがちです。

 

みんながそうするから…

みんながそう言うから…

 

このように周囲から受ける圧力を『同調圧力=ピア・プレッシャー』と言います。

 

最初は当然個々の考え方にはばらつきがあります。

 

しかし人が集まってグループになると“賛成”か“反対”のどちらかの意見にかたよってきます。

 

このように集団になると意見が片方に集中することを『集団極性化現象』と言いますがこれは同調圧力の典型です。

 

同調圧力はブームやベストセラーなどのプラスの原動力になる一方で株価暴落や社会的パニックにもつながる脳の根深い原理です。

 

同調圧力にも脳は理由付けを求めます。

 

みんながそうするから…

みんながそう言うから…

だからみんなに同調してやってみた、言ってみた…

うまくいったかどうかは別にしてそもそもみんなと同じ意見なのだから正しいに決まっている

 

そのように脳は思い込むのです。

 

購買心理-その1

同調圧力によってみんなの意見に流されて無条件に物事を受け入れることを『バンドワゴン効果』と言います。

 

バンドワゴンとはサーカス用に作られた華やかな四輪車です。

 

アメリカの大統領選挙の際にバンドワゴンを使ったキャンペーンが行われ多くの民衆の注目を集めました。

 

その後バンドワゴンを使うと注目が集まり多くの賛同を得やすくなるという風潮が広まり『バンドワゴン効果』と言う言葉が生まれたと言われています。

 

自分で考えることなく周囲のみんなの意見に惑わされ流されることは一見すると悪いことのようにとらえられがちですが決してそんなことはありません。

 

ものはとらえようで結局脳が快楽を感じ得を感じればそれでよいのです。

 

『バンドワゴン効果』によってだまされて損をすれば脳はそれを敏感に感じとりあっという間に快楽は消え去ってしまいます。

 

『⑥ 確信』から『⑦ 決断』に行く前に自分の意志で踏みとどまる勇気を持っていさえすればよいのです。

 

みんな買っていないから自分は買いたくなる『スノッブ効果』

購買心理-3-min

物事には表があれば裏もあります。

 

へなお
『バンドワゴン効果』の裏の顔が『スノッブ効果』です。

 

購買心理-その2

『スノッブ効果』とは希少価値に対して購買心理が高まるという効果です。

 

品薄と聞くと長蛇の列をなしてまで買おうとするのは『スノッブ効果』の典型です。

 

まだ人気が出る前の売れていないアーチストや芸人を好きになるのも『スノッブ効果』です。

 

みんなと違う自分に『④ 欲望』が駆り立てられみんなと『⑤ 比較』して自分だけの特別なモノとして差別化することで購買心理が高まるのです。

 

“自分だけ”と言う優越感が脳に快楽を与え得を感じさせるのです。

 

そもそもスノッブとは周囲と差別化して優越感を抱く人々の俗称です。

 

へなお
しかし『スノッブ効果』が強く働きすぎるのも問題です。

 

それまで大事にしていた自分だけのモノがみんなに広まった途端に手放したり捨ててしまったりなんてことが起こります。

 

へなお
個性を失うことを脳は損と考えるのです。

 

しかしほとんどの人は『スノッブ効果』に惑わされて生きています。

 

その証拠に街中のいたるところに長蛇の列が出来ていますよね。

 

高価なものでみんな買えないから自分は買う『ヴェブレン効果』

購買心理-4-min

もともと『バンドワゴン効果』、『スノッブ効果』、『ヴェブレン効果』は同じ論文で発表された購買心理の効果です。

Leibenstein, The Quarterly Journal of Economics 64:183–207, 1950

 

しかし『ヴェブレン効果』だけはそれよりも50年ほど前の1899年にアメリカの経済社会学者であるヴェブレンによって提唱されていた効果であり昔から人の脳を支配してきました。

 

購買心理-その3

『ヴェブレン効果』とは基本的には『スノッブ効果』に高価格戦略をプラスした効果です。

つまりみんなが持っていなくてしかも高価なものに対して購買心理が高まるという効果です。

 

高級ブランドを持っているということで自己顕示欲を満たして脳に快感を与えるのです。

 

“ブランドの脳科学”についてはこちらの記事をご参照ください。

 

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へなお
『ヴェブレン効果』を発揮するためにはただ高いものを買うだけではダメです。

 

希少価値で入手困難であることとそのモノの価値が広く社会的に認められていることが必要です。

 

高級ブランドでみんなが欲しくてたまらないけどなかなか手に入れられないことで『④ 欲求』を満たしみんなと『⑤ 比較』して自分は社会的地位が高いことをアピールしてステータスを得るのです。

 

へなこさん
『ヴェブレン効果』ってなんだか一部のセレブの人だけの効果のように聞こえますよね…

 

しかし『ヴェブレン効果』も実は多くの人の脳に備わっている効果で知らぬ間にわたしたちも『ヴェブレン効果』に惑わされて生きています。

 

みんなが『ヴェブレン効果』を夢見ながらもそれを果たせないでいるからこそセレブの人達は優越感に浸れるのです。

 

みんなって何人?

購買心理-5-min

へなお
最後にいよいよ購買心理の法則から数の不思議を脳科学で探っていきます。

 

『バンドワゴン効果』、『スノッブ効果』、『ヴェブレン効果』いずれの購買心理の効果においても比較対象となるのは“自分以外のみんな”です。

 

“みんな”と比べることでさまざまな購買心理が生み出されます。

 

へなお
それでは“みんな”って何人集まれば“みんな”なのでしょう?

 

へなお
そもそも数を脳回路はどのようにとらえているのでしょう?

 

ここで1つの実験を考えてみます。

 

モニターに映し出された点の数を素早く答えてもらいます。

脳が瞬時にとらえることができる点の個数は何個まででしょう?

 

へなお
答えは3個までです。

 

4個以上になると脳への負担が増えて急に反応が遅くなります。

 

脳科学的に数を数えるのであれば、

 

へなこさん
1,2,3、たくさん…

 

となるのです。

 

みんな買っているから自分も買う!

みんな買っていないから自分は買う!

高価なものでみんな買えないから自分は買う!

 

これらに登場する“みんな”を具体的に調査してみると3人以上であったことが知られています。

 

数の脳科学-その1

脳は3人以上では“大勢”=“みんな”と自動変換しているのです。

つまり“みんな”とは自分以外の全員ではなく3人以上集まれば“みんな”なのです。

 

数は脳の中の「頭頂間溝」と言う部分で認識しています。

 

この部分の発達は脳の中でも早く4歳ころには活発に活動し始めます。

 

ですから4歳ころにはすでに3人以上の集団を“みんな”と認識しています。

 

へなお
ついでにもう1つ。

 

数の脳科学-その2

数の扱いに関する能力は個人差がとてもあります。

数を扱うセンスはある程度は持って生まれた才能です。

 

へなお
しかし訓練によっても数に対する能力は向上する可能性はありますので安心してください。

 

数に対する能力は30歳台くらいが能力のピークで80歳ころになると10歳台前半のレベルまで低下していると言われています。

 

しかしこれはあくまでも平均の話です。

 

へなお
数学がやたらと得意な人っていますよね。

 

数に強い人は遺伝的な素因を持っていますので歳を重ねても数には絶対的な自信を持っています。

 

数に対する能力が優れた人の脳ではおそらく“みんな”は3人以上ではなくもっと多くの人が集まらないと“みんな”とは認識しないでしょう。

 

ですから「みんなって何人?」とたずねた時に10人であったり100人であったりと大きな数を言う人がいればその人は数に関して優れた能力を持っていると言えます。

 

へなお
あなたも大手企業のノウハウから購買心理を学んでみませんか?

 

 

 

“購買心理の法則から数の不思議を脳科学で探る“のまとめ

まとめ-conclusion1-N1

購買心理の法則から数の不思議を脳科学で説き明かしてみました。

 

今回のまとめ

  • 購買心理には7段階あります。
  • 7段階のうちの『欲望』と『比較』に脳は大きく関わっています。
  • 自分以外の“みんな”と比較することで『バンドワゴン効果』、『スノッブ効果』、『ヴェブレン効果』といった購買心理が働きます。
  • 脳は平均的にみると3人以上を“みんな”と認識しています。

 

今回の記事がみなさんに少しでもお役に立てれば幸いです。

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

今後も『脳の病気』、『脳の治療』、『脳の科学』について現場に長年勤めた脳神経外科医の視点で皆さんに情報を提供していきます。

 

最後にポチっとよろしくお願いします。

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  • この記事を書いた人

へなお

▶脳神経外科専門医でアラフィフおじさんの「へなお」です。▶日々脳の手術、血管内治療、放射線治療を中心に某総合病院で勤務医をしています▶一般の方でも脳についてわかりやすく理解していただけるように、あなたのまわりのありふれた日常を長年の経験からつちかった情報をもとに脳科学で探っていきます▶多くの方に脳に興味をもっていただき、少しでもこれからの生活の役に立つ知識をつけていただければと思います!

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