SNSにおいて「多くのいいねをもらう」「多くのコメントをもらう」「フォローワーが増える」といった承認欲求は“悪”なのでしょうか?
そのような疑問に脳神経外科専門医であるへなおがお答えします。
このブログでは脳神経外科医として20年以上多くの脳の病気と向き合い勤務医として働いてきた視点から、日常の様々なことを脳科学で解き明かし解説していきます。
基本的な知識についてはネット検索すれば数多く見つかると思いますので、ここでは自分の実際の経験をもとになるべく簡単な言葉で説明していきます。
この記事を読んでわかることはコレ!
承認欲求を脳科学で説き明かします。
SNSでの承認欲求は“悪”なのか?
承認欲求の脳科学
- 承認欲求とは、他人から認められたいという感情であり、誰の脳にも備わっている本能的な欲求です。
- SNSにおける「多くのいいねをもらう」「多くのコメントをもらう」「フォローワーが増える」は承認欲求の1つと言えます。
- 承認欲求を満たすことは決して悪いことではなく、また承認欲求が強い人を非難することも決して悪いことではありません。
- 承認欲求は脳の本能である欲求の途中段階であり、最終的には自分にしかできないことを成し遂げたい、自分らしく生きていきたいという「自己実現欲求」に繋がっていきます。
- 承認欲求をうまく活用して自己実現欲求を満たしていきましょう。
現代の日本では第3次サウナブームによって多くの施設がにぎわっています。
“サウナブームの脳科学”についてはこちらの記事もご参照ください。
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サウナの醍醐味(だいごみ)は何と言っても、サウナトランス=「サウナでととのう」でしょう。
温かいサウナと冷たい水風呂、休息タイムを繰り返す温冷交代浴では徐々に体の感覚が鋭敏になってトランスしたような状態になっていきます。
トランス状態になると、頭からつま先までがジーンとしびれてきてディープリラックスの状態になり、得も言われぬ多幸感が訪れます。
これがいわゆるサウナトランスであり、そして「サウナでととのう」の状態です。
”サウナでととのうの脳科学”についてはこちらの記事もご参照ください。
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サウナ―達は至高のサウナトランスを味わうためにサウナに通うわけです。
多くのサウナ―達は自分のサウナ体験を、SNSを通じて発信しています。
自分のサウナ体験を記録しておきたい。
ぜひ自分が体感したサウナ施設を紹介したい。
あるいは、
SNSを通じて他人のサウナ体験を知りたい。
お勧めのサウナ施設を知りたい。
自分の情報、他人の情報、さまざまな情報がSNSでは絶え間なく飛び交っています。
SNSはとても有益なアイテムです。
しかしどのようなモノにも「光」と「影」があります。
はじめは、自分のために始めたはずのSNSですが、いつの間にか「他人に認められたい」、その結果として「多くのいいねをもらう」「多くのコメントをもらう」「フォローワーが増える」、そのような感情が膨らんできます。
これが承認欲求です。
承認欲求は決して悪いことではありません。
しかし承認欲求は時として攻撃のターゲットになります。
別に他人に認められたくてSNSをやっているわけではない…
自分の投稿を認めてもらわなくてもかまわないし、他人の反応なんて気にしない…
「いいね」も「コメント」もいらないし、フォローワーも少なくても構わないし気にしない…
そのように思うだけであれば問題ありません。
しかし承認欲求が強い人を非難する人がいます。
そんなに他人に認められたいの?
そんなに自分のサ活を自慢したいの?
そんなに「いいね」や「コメント」が欲しいの?
「フォローワー」が多いと偉いの?
なぜ承認欲求は生まれるのでしょうか?
承認欲求は“悪”なのでしょうか?
そして承認欲求を非難することは“悪”なのでしょうか?
承認欲求とは?
「承認欲求」とは、他人から認められたいという感情の総称で、具体的には「褒められたい」「好かれたい」「必要とされたい」「任されたい」といった感情が含まれます。
一般的には、「他人から肯定的な評価を受けたい」「否定的な評価をされたくない」「自分を価値ある存在だと思いたい」などという、自分を認めてほしいという〝欲求〟のことを指します。
承認欲求は人間に備わった自然な欲求であり、成長意欲や尊厳をもって生きるために必要なものです。
しかし、承認欲求が強すぎると、自分の不利益や他者の不快を招くこともあります。
承認欲求が強い人
承認欲求が強い人の特徴としては、プライドが高く見栄っ張り、他人を嫉(ねた)みがち、何にでも依存しやすい、自分を卑下する、自意識過剰で目標が高い、などが挙げられます。
また、承認欲求が強くなる理由としては、自分から認めてもらえない、両親からの愛情不足、認められた経験が少ない、認められる快感におぼれる、などがあげられます。
これらの理由により、他者から認めてもらおうとする承認欲求が強くなります。
承認欲求が低い人
承認欲求が低い人は、人からの承認をさほど望んでいません。
その理由はさまざまですが、自分の欲求が満たされている、満足ラインが低い、自己承認力が高い、無条件の承認を受けて育った、生まれつきそういう性格、などによって承認欲求から解放されていると考えられます。
心理的には、認められたい気持ちが弱い、嫌われることを恐れない、他人に振り回されない、寛容になれる…一見楽な生き方をしているように見えます。
しかし、承認欲求が低いと、向上心やハングリー精神が乏しくなったり、他者に関心を持てなかったり、積極性に欠けたりすることがあります。
その結果として、自分の成果を評価されることが少なく、自分自身の能力を過小評価してしまうことがあるため、自分の承認欲求レベルを自己診断したり、自分軸を見つけたりすることで、自分らしく生きるためのバランスをとる必要があります。
承認欲求を生み出すSNS
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、ユーザーが自分自身を表現し、他人からの反応を得ることで承認欲求を満たすツールとして広く利用されています。
では、SNSはどのようにして承認欲求を生み出しているのでしょうか?
自己表現
SNSでは、ユーザーが自分の思考、感情、経験、興味などを投稿することで自己表現が可能です。
これによりユーザーは自分自身を他人に示し、自己存在を確認することができます。
他人からの反応
SNSの投稿に対する「いいね」やコメントは、他人からの承認の形となります。
これらの反応は、投稿者の承認欲求を満たし、自己肯定感を高める効果があります。
比較と競争
SNSでは、他人の投稿を見ることで自己と他者を比較し、競争することが可能です。
これによりユーザーは自己の地位や価値を評価し、自己改善の動機を得ることができますす。
過度な承認欲求はSNSの使用に依存する原因となり、精神的なストレスを引き起こす可能性があります。
そのため、SNSの使用は適度にコントロールし、現実世界での人間関係や生活の充実にも注意を払うことが重要です。
サウナに係るSNS
サウナ―でSNSを利用している人は数多く、さまざまなSNSを利用して自分のサ活を表現しています。
「サウナイキタイ」とは
「サウナイキタイ」は、日本最大のサウナ検索サイトです。
サウナ好きな人々が、自分の好みの条件でサウナを探したり、サウナ体験を共有したりすることができます。
また、「サウナイキタイ」では、サウナに関する情報を発信するウェブマガジンも運営しています1。
具体的な機能としては、地図から近くのサウナを探す「サウナマップ」、営業中のサウナの検索、混雑傾向の表示などがあります。
さらに、「サ活」という機能を使って、サウナに行った記録や口コミ・感想を残すことも可能です。
また、「サウナイキタイSTORE」では、サウナライフをより便利に、より楽しくする商品を販売しています。
以上のように、「サウナイキタイ」は、サウナ好きな人々が情報を共有し、新たなサウナ体験を探すためのプラットフォームとなっています。
「X」とは
「X」は、世界中の人々がリアルタイムで情報を共有し、発見するためのSNSで、元々「Twitter」という名前から2023年7月24日に「X」へと名称が変更されました。
ニュースの速報、エンターテイメント、スポーツ、政治など、さまざまなトピックについての生のコメントを通じて、フルストーリーを得ることができます。
ユーザーは、140文字(後に280文字に拡張)以内の「ポスト」と呼ばれるメッセージを投稿することができ、フォローワーに表示されます。
また、ハッシュタグを使用して特定のトピックを検索したり、トレンドを追跡したりすることも可能です。
Xは、個々のユーザーだけでなく、企業やメディア、政府などにも広く利用されており、情報の発信や意見交換、マーケティング、カスタマーサービスなど、多岐にわたる目的で活用されています。
ちなみにXはイーロン・マスク氏が所有しており、2024年には個人間で送金する機能を開始すると発表されています。
これは、Xを幅広い機能を持つ「スーパーアプリ」にするというマスク氏の目指す方向性の一部で、特に金融分野に注力しています。
これにより、Xの利用者はアプリ上で物品やサービスの売買をより簡単に行うことができるようになると考えられます。
この新機能は、ユーザーにとっての利便性を高め、新たな商取引の機会を提供することを目指しています。
また、ビデオ通話や求人情報など、新しい機能の追加も行われています。
自分も「サウナイキタイ」と「X」を利用してサ活の書き込みを行っています。
承認欲求を脳科学で探る
多くのサウナ―が利用する「サウナイキタイ」「X」ですが、承認欲求を満たしたいと思っていなくても、多くの「いいね」がついたり、コメントをもらえたり、フォローワーが増えたりすると嬉しいものです。
一方でフォローワーからの反応が少ないとちょっと悲しいものです。
ではこのような心理を生み出すのはなぜなのでしょう?
マズローの欲求5段階説
承認欲求は、心理学の世界では有名な「マズローの欲求5段階説」に登場する第4番目の欲求です。
"マズローの欲求の法則に関する脳科学"についてはこちらの記事もご参照ください。
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マズローの欲求5段階説とは、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」という仮定のもと人間の欲求を5段階に理論化するもので、アメリカの心理学者であるアブラハム・マズローが考案した心理学理論です。
承認欲求は第4段階目の欲求で登場します。
ちなみに第1段目は「生理的欲求」です。
生理的欲求とは、人が生きていくために必要な基本的本能的な欲求です。
2段階目は「安全の欲求」です。
安全の欲求とは、最低限の生活ではなく身体的に安全で経済的にも安定した環境での生活をしたいという欲求です。
3段階目は社会的欲求です。
社会的欲求とは、家族や組織など何らかの社会集団に所属して安心感を得たいという欲求です。
承認欲求は「低位の承認欲求」と「高位の承認欲求」に分類されます。
低位の承認欲求は、「誰かに褒められたい」という、他人に注目されたり賞賛されたりすることを求める欲求です。
SNSに投稿して「いいね!」求めたり、それによってフォローワーを増やそうとしたりする欲求はこれにあたります。
一方、高位の承認欲求は、他人にどうみられるかではなく、自分で自分を承認できるかが問題となります。
SNSの投稿を他人のためにするのではなく自分の喜びや達成感のためにする状況です。
そして最後の5段階目は「自己実現欲求」です。
自己実現欲求とは、自分にしかできないことを成し遂げたい、自分らしく生きていきたいという欲求です。
自分が本当にしたいこと「理想的自己イメージ=夢」に少しでも近づきたいと願いです。
実際には多くの人が現実と理想のギャップに悩んで生きています。
わたしたちの欲求が完全に満たされるには、社会的に成功して他人に認められるだけでは不十分で、自分でイメージした理想を実現する必要があるのです。
それは「自己超越の欲求」です。
自己超越の欲求とは、「社会生活をより良いものにしたい」という自分のエゴを超えたレベルでの理念を求めた欲求です。
これは自分の理想を求めるだけでなく他人や社会に貢献したいという願いであり、慈善活動や寄付がこれにあたります。
しかし、現実的にこの領域にまで達することができる人は、全人類の2%程度とされていて、この欲求をそもそも満たしたいという発想が出てこないのが普通です。
ですから人によっては慈善活動や寄付を「偽善」と非難したりするのです。
承認欲求とドーパミン
承認欲求は、他人から肯定的な評価を受けることで、脳内の報酬系回路が活性化し、ドーパミンという快楽物質が分泌されることによって満たされます。
ドーパミンは、やり遂げたことや楽しいことに対して、満足感や幸福感を与える役割を持ちますが、同時に依存性も高い物質です。
ですから、承認欲求が過剰になると、ドーパミンの分泌が常に高い状態になり、脳がそのレベルに慣れてしまいます。
その結果、ドーパミンの分泌が低下してしまうと不安や不快感を抱きやすくなります。
また、承認欲求が過剰になると、自分の価値を他人の評価に依存するようになり、自己肯定感が低下します。
自己肯定感が低いと、自分に自信が持てなくなり、自己実現や自己表現が困難になります。
逆に、承認欲求が低いと、自分の価値を自分自身で決めることができ、自己肯定感が高まります。
自己肯定感が高いと、自分に自信が持てるようになり、自己実現や自己表現が容易になります。
ですから、承認欲求に抗(あらが)って生きることはある意味とても難しいものです。
それでも、世の中にはいとも簡単に承認欲求を放棄して生きている人たちもいます。
これらの人々は、自己の価値を内側から見つけ、自己承認を通じて承認欲求を満たしています。
このような視点から見ると、承認欲求は自己成長と密接に関連していると言えるかもしれません。
承認欲求を満たすことは悪いこと?
SNSで自分の投稿に多くの「いいね」がついたり、コメントをもらえたり、フォローワーが増えたりすると嬉しいものです。
しかしこれに反論する人も当然いるはずです。
他人に認められたくてSNSに投稿しているわけではない…
承認欲求が低い人はそのように思うはずです。
脳科学的に承認欲求を満たすこと自体は悪いことではありません。
人間は社会的な存在であり、他人からの評価や承認を求めることは自然な感情です。
それは、自己肯定感を高め、自己成長を促す一方で、コミュニティとのつながりを深める役割も果たします。
さらに、承認欲求が満たされると、自信やモチベーションが高まり、仕事や人生において良い影響をもたらすこともあります。
承認欲求が強すぎると、他者の評価に左右されてしまい、自己の価値を他人の評価に依存するようになったり、自分の本当の望みを見失い自己評価が低下したりする可能性があります。
また、承認欲求が満たされないと、自己否定や孤独感に陥(おちい)ったり、精神的な不調を引き起こしたりすることもあります。
その結果として、他人からの承認を得るために自己の価値観を曲げたり、無理をしたりする人がいますが、これは絶対に避けるべきです。
自己の価値を内側から見つけ、自己承認を育むことと、他人からの承認を適度に求めることのバランスを保つことが大切です。
自己成長と他人との良好な関係を築くためには、このバランスが重要となります。
承認欲求が強い人を非難することは悪いこと?
他人に認められたくてSNSに投稿しているわけではない…
このような思いが強くなりすぎると、承認欲求が高い人を非難する感情が芽生える人がいます。
そんなにしてまで「いいね」「コメント」が欲しいの?
そんなにしてまでフォローワーを増やしたいの?
脳科学的に承認欲求が強い人を非難することは、必ずしも悪いこととは言えません。
承認欲求が強すぎると、自分の本当の望みや感情を見失ったり、他人との関係にトラブルを起こしたりすることがあります。
そのような場合、適切なフィードバックやアドバイスをすることは、承認欲求が強い人にとっても有益です。
しかし、承認欲求が強い人を非難するときには、注意が必要です。
承認欲求が強い人は、自己肯定感が低く、他者からの評価に敏感です。
そのため、非難の仕方によっては、相手の自尊心を傷つけたり、反発を招いたりする可能性があります。
それでも非難する時には、以下の点に気をつけるできでしょう。
非難の目的は、相手の成長や改善を促すことであることを明確にする。
非難の内容は、具体的で事実に基づくものにする。
非難の態度は、冷静で尊重あるものにする。
非難のタイミングは、相手が受け入れやすい時にする。
非難の後は、相手の良い点や努力を認めたり、応援したりする。
承認欲求が強い人を非難すること自体は「悪」とは言えません。
しかし非難の仕方やタイミングには注意が必要です。
承認欲求が強い人に対しては、適度な承認と適切な非難のバランスが大切と言えます。
脳科学的承認欲求の活用法
承認欲求についてさまざまな視点から考えてみました。
脳科学的に承認欲求は「内的欲求」に分類されます。
内的欲求とは、自分の内面を満たそうとする欲求です。
先ほど登場した「マズローの欲求5段階説」において、第1から第3段階までの「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」は、自分が関わる外部の環境を満たそうとする欲求であることから「外的欲求」と定義されています。
一方で、第4と第5段階の「承認欲求」「自己実現欲求」は「内的欲求」と定義されています。
正確には、第4段階「承認欲求」の「低位の承認欲求」までが外的欲求です。
「承認欲求」の「高位の承認欲求」、そして第5段階「自己実現欲求」が内的欲求です。
つまり正確に言えば、承認欲求は外的欲求と内的欲求の両方の要素を兼ね備えていると言えます。
外的欲求を満たすものは、「多くのいいねをもらう」「多くのコメントをもらう」「フォローワーが増える」といった非難の対象になりそうなものです。
一方で、内的欲求を満たすものは、「自分の体験した施設での素敵なサ活の記録を残しておきたい」などといった、自己の価値を内側から見つけ自己承認を通じて自己肯定感を高めるものです。
簡単に言ってしまえば、「好き」だらからこその理想の自己満足感です。
以上のことから、脳科学的にみると「承認欲求」は自分以外の他人のみならず自分自身にも自分を認めて欲しいという“欲求”ということになります。
外発的動機付けと内発的動機付けの決定的な違いは他に代替方法があるかないかです。
外的欲求を満たすためには他にもさまざまな手段があります。
多くの「いいね」や「コメント」をもらったりフォローワーを増やしたりするためには、それこそ色々な手段があります。
そのようなことを商売にしている人達さえいます。
しかし内発的動機付けには代わりがありません。
素敵なサ活の記録を残して満足したいのであれば、素敵なサ活を体感するしかありません。
自分の欲求を満たすには「欲求を満たすこと」をただするしか方法はありません。
そしてその欲求を満たすためのモチベーションは「好き」から始まっています。
先ほど説明したように「マズローの欲求5段階説」では承認欲求において低位の承認欲求の次に高位の承認欲求が続いています。
低位の承認欲求である「多くのいいねをもらう」「多くのコメントをもらう」「フォローワーが増える」などはいわば欲求を満たすためのご褒美です。
ご褒美のために脳を働かせるのは典型的な外発的動機付けです。
ご褒美のためにSNSに投稿するなんて…と非難をする人がいます。
わたしたちの脳はご褒美を求める外発的動機付けを自分の理想の自己満足感を求める内発的動機付けと比較して一段下に見る傾向があります。
しかし、低位の承認欲求の先に高位の承認欲求があることを忘れてはいけません。
つまり、「多くのいいねをもらう」「多くのコメントをもらう」「フォローワーが増える」を強く望んでいる人は、まだ欲求が満たされる途中の段階にいるということです。
承認欲求は人間に備わった自然な欲求であり、成長意欲や尊厳をもって生きるために必要なものです。
承認欲求に振り回されるのではなく、うまく活用して自分にしかできないことを成し遂げたい、自分らしく生きていきたいという「自己実現欲求」に到達しましょう。
“承認欲求の脳科学”のまとめ
SNSで他人から認められたいという承認欲求をを脳科学で説き明かしてみました。
今回のまとめ
- 承認欲求とは、他人から認められたいという感情であり、誰の脳にも備わっている本能的な欲求です。
- SNSにおける「多くのいいねをもらう」「多くのコメントをもらう」「フォローワーが増える」は承認欲求の1つと言えます。
- 承認欲求を満たすことは決して悪いことではなく、また承認欲求が強い人を非難することも決して悪いことではありません。
- 承認欲求は脳の本能である欲求の途中段階であり、最終的には自分にしかできないことを成し遂げたい、自分らしく生きていきたいという「自己実現欲求」に繋がっていきます。
- 承認欲求をうまく活用して自己実現欲求を満たしていきましょう。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
今後も長年勤めてきた脳神経外科医の視点からあなたのまわのありふれた日常を脳科学で探り皆さんに情報を提供していきます。
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