「硬水」と「軟水」ってどう違うのでしょう?
「硬水」と「軟水」で体い良いのはどちらでしょう?
そのような疑問に脳神経外科専門医であるへなおがお答えします。
このブログでは脳神経外科医として20年以上多くの脳の病気と向き合い勤務医として働いてきた視点から、日常の様々なことを脳科学で解き明かし解説していきます。
基本的な知識についてはネット検索すれば数多く見つかると思いますので、ここでは自分の実際の経験をもとになるべく簡単な言葉で説明していきます。
この記事を読んでわかることはコレ!
「硬水」と「軟水」の違いを勝手に脳科学で説き明かします。
水の質を探る
硬水と軟水の脳科学
- 水の硬度はカルシウムとマグネシウムの含有量で区別されていて、多く含まれるのが「硬水」、少ないのが「軟水」です。
- 水の硬度の違いで重要なのは、石鹸(せっけん)の泡立ちやすさです。
- 「硬水」と「軟水」は、石鹸の泡立ちやすさ以外にも、味、料理、肌や体への影響で大きな違いがあります。
- 「硬水」と「軟水」に関する知識に振り回されるのではなく、まずはそれぞれの水を体感して、自分の感性が生み出す“ひらめき力”を大切にしてください。
”サウナブームの脳科学”についてはこちらの記事もご参照ください。
参考【サウナの脳科学】なぜ今サウナは人気なのか?サウナブームを脳科学で探る
なぜ今サウナはこれほどまでに人気でブームを巻き起こしているのでしょうか? そのような疑問に脳神経外科専門医であるへなおがお答えします。 このブログでは脳神経外科医として20 ...
続きを見る
銭湯に行ったら、ほとんどの人は頭と体を洗います。
サウナ好きの人はサウナから出た後はたいてい水風呂に浸かります。
風呂上りには必ず水分をとります。
このように銭湯やサウナでは水は欠かせません。
当然、質が良くて体に良い水を望むはずです。
水の質を表すものにはさまざまありますが、多くの人がきっと一度は耳にしたことがあるのは「硬水」と「軟水」でしょう。
意外とよく知らないで「硬水」と「軟水」という言葉を使っているのではないでしょうか?
「硬水」と聞くと、なんだか硬そうな水で体に良くなさそうですが、すべすべしてそう…
「軟水」と聞くと、なんだか軟らかそうな水で体に良さそうですが、ぬるぬるしてそう…
それでは「硬水」と「軟水」の違いを勝手に脳科学で説き明かしていきましょう。
「硬水」と「軟水」とは?
水の質を決める要素の1つに「硬度」があります。
硬度と言っても水の硬さを決めているわけではありません。
硬度とは、1リットルの水の中に含まれるミネラル類のうちカルシウムとマグネシウムの合計含有量です。
簡単に言うとカルシウムとマグネシウムの含有量が比較的多い水を硬水、少ない水を軟水と呼びます。
ではなぜ水にどのくらいのカルシウムとマグネシウムが含まれているかが大切なのでしょうか?
その答えは単純で、「水の硬度が違うと石鹸(せっけん)の泡立ちやすさが違ってくる」というものです。
いくら一生懸命洗っても泡立ちが少ないと頭や体の汚れはとれません。
ですから銭湯やサウナ好きの人は「硬水」と「軟水」について知っていて損はありません。
実は硬度の計測方法は国によって異なっています。
日本やアメリカではカルシウムとマグネシウムの量を炭酸カルシウム量(CaCO3)に換算したものを硬度としており、単位はmg/Lまたはppmで表記されます。
これを計算式で表すと、一般に以下の簡便式を用いて計算することができます。
硬度[mg/l]=(カルシウム量[mg/l]×2.5)+(マグネシウム量[mg/l]×4.1)
硬度の数値で硬水と軟水は区別されますが、この区分も国によって異なっています。
日本の基準では、硬度が100mg/l未満を軟水、100mg/l以上を硬水と定めています。
一方、WHO(世界保健機構)では、
0~60mg/l 未満:軟水
60~120mg/l 未満:中程度の軟水
120~180mg/l 未満:硬水
180mg/l 以上:非常な硬水
このようにかなり細かく定められています。
何とも不思議な話ですが、この原因は地形に関係していると考えられます。
地中にしみ込んだ雪や雨水は、地層中で汚れやゴミを濾過し、地層中のミネラルを吸い取って天然水として湧き出しています。
日本は国土が狭く地層に浸透する時間が短いため、ミネラルの少ない軟水がほとんどです。
一方で、ヨーロッパや北米の大陸では地層に接する時間が長く、ミネラルを多く含む硬水が多いとされています。
「硬水」と「軟水」の違い
硬水の特徴
先ほど説明したように日本では軟水がほとんどで、硬水はあまりなじみがないかもしれません。
一方、ヨーロッパでは硬水がほとんどなので、海外旅行をした時は軟水との違いが実感できるかもしれません。
硬水の特徴は、カルシウムやマグネシウムといったミネラルが豊富なことです。
これらは血液をさらさらにし、筋肉の収縮を助け、酸素を活性化させ…と体を機能させるのに重要な役割を果たしています。
もし仮に体内からカルシウムやマグネシウムが減少すると、脳はSOS信号を発信し、骨や筋肉に保存されているカルシウムやマグネシウムを血液中に分泌して不足分を補おうとします。
しかし一度カルシウムやマグネシウムが分泌されると、たとえ十分量に達してもすぐには止まることはできません。
その結果、過剰なカルシウムやマグネシウムが分泌されて血管の壁に付着し始めます。
そうなると、血管は弾力性を失い動脈硬化が進行して硬くなり、心筋梗塞や脳卒中を引き起こしやすくなります。
つまりカルシウムやマグネシウムが不足すると、逆にカルシウムやマグネシウムが過剰になるというパラドックスを引き起こし、生命を危険にさらすのです。
ですから普段からカルシウムやマグネシウムを多く含む硬水を飲むことは、体にとって良いことなのです。
その他にも、硬水は腸管の動きを良くして排便を促(うなが)し便秘を解消したり、免疫機能を活性化して病気になりにくい体作りに貢献したりと、心身ともに健(すこ)やかになることを助けてくれます。
カルシウムやマグネシウムは肉料理の雑味や臭みを取り除いてくれますし、食事に不足しがちなミネラルの摂取にも役立ちます。
日本の中でも沖縄は硬水が多いとされ、そのため豚肉料理が親しまれています。
また関東地方は軟水でも硬水に近い高い硬度の水が多いので、風味の強い濃口醤油が好まれます。
出し汁も海藻である昆布ではなく、雑味の強い鰹節(かつおぶし)が多く使われるのもこのためです。
硬水を直接飲むとカルシウムやマグネシウムの影響で、口当たりが重く多少の苦みを感じます。
人によっては「硬水は飲めない」ということもあります。
また素材の味を活かす料理では独特の風味や香りが邪魔をしてしまうこともあります。
そして最大の弱点は、最初にも言いましたが、硬水を使うと石鹸の泡立ちが悪くなります。
その理由は、カルシウムやマグネシウムが石鹸と化学反応を起こし、水に溶けにくい金属石鹸に変化するためです。
また金属石鹸は皮膚をコーティングしてしまうので、肌荒れや乾燥を引き起こします。
そもそも硬水そのものが肌や髪への負担が大きく、美容的に好まれません。
硬水を使って頭や体を洗うと、髪がバサバサして傷んだり、皮膚に金属石鹸が残り悪臭やかゆみなどの原因になったり、皮膚が荒れてしまったりしますのでお勧めできません。
軟水の特徴
軟水の特徴は、硬水とは逆でカルシウムやマグネシウムといったミネラルをほとんど含んでいないことです。
軟水は肌に浸透しやすく、皮膚に潤(うるお)いをあたえ、優しくいたわってくれます。
また石鹸の泡立ちもいいので、頭や体を洗う時には軟水がお勧めです。
肌はつるつるとなり、髪もしっとりとした状態になります。
軟水はミネラルをほとんど含んでいないので、基本的には無味無臭です。
そのため出し汁や素材の味を活かした和食との相性は抜群です。
香りを楽しむ紅茶や日本茶にも最適です。
またご飯を炊く時にも軟水がお勧めです。
赤ちゃんが飲むミルクも軟水がお勧めです。
飲み口も柔らかくお腹にもやさしいので、乳幼児でも安心して飲ませることができます。
またミネラルによってミルクの味や栄養のバランスを崩してしまう心配もありません。
強いて言うのであれば、軟水にはミネラルがほとんど含まれていないので、別にミネラルを補給する必要があることくらいでしょう。
もともと日本の天然水はほとんどが軟水ですので、日本人は基本的に軟水を好み、意識しなければ硬水を使うことはあまりないと言えるでしょう。
「硬水」と「軟水」と脳科学
ここまで硬水と軟水について一般的な知識を説明してきました。
そのように思われた人も少なくないでしょう。
「硬水」と聞くと、なんだか硬そうな水で体に良くなさそうですが、すべすべしてそう…
「軟水」と聞くと、なんだか軟らかそうな水で体に良さそうですが、ぬるぬるしてそう…
どういうことかと言うと、「中途半端な知識しかなくとも、硬水と軟水を何度も体感してひらめいた感覚は、あながち間違ってはいない」ということです。
裏を返すと、「あまり知識を詰め込みすぎて、なんでも“わかった”つもりでいると、ひらめき力が低下して脳にとっては悪影響になることもある」ということです。
知識は出力してこそ意味がある
知識を深めて身につけるために大切なのは、知識の入力と出力のどちらだと思いますか?
そのように思いがちですが、実は知識の入力作業よりも出力作業の方が重要なのです。
このことは脳科学的にちゃんと証明されています。
つまり脳にデータをたたき込み続けるよりも、「覚えたことを思い出す」や「テストをひたすらやって問題を解く」といった出力こそが重要なのです。
いくら一生懸命暗記して知識を脳にたたき込んだつもりでいても必要な時…たとえばテストの時に覚えたはずの知識が出てこなかったら、それは「覚えていない」ことと同じになってしまいます。
ですから、知識を「思い出す」という出力訓練こそが大切なのです。
ですから最低限の知識の入力は必要です。
しかし知識の入力ばかりにこだわっていると、テストの時のようにいざという時に何も出力できなくなってしまうということです。
ある程度知識を詰め込んだら、ちゃんと思い出して出力する時間を作って上げることが知識の定着には欠かせないのです。
しかし意外にも多くの人がそのことに気づいていないのが現実です。
一夜漬けの勉強がなかなか効力を発揮しないのも知、識の出力を行っていないからなのです。
中途半端な知識の詰め込みは、脳に「わかった」という勘違いをさせます。
この「わかった」という心理こそが学習の妨げになっているのです。
「わかった」という感情は脳にとって爽快で心地よいものです。
脳は快楽を求めますので「わかった」気分に浸っている時は快感です。
しかし現実には「わかった」は学習意欲を減らしてしまう悪しき作用を持っています。
なぜなら、わかった対象については「もう理解しているからこれ以上学習する必要はない」と脳が勝手に判断してしまうからです。
「わかった」は知識欲を減退させ思考停止に陥らせる元凶でしかないのです。
さらに言えば「わかった」と本人が感じたとしても、そもそも本当に理解しているのかという根本的なところは別問題です。
本人が「わかった気分」に浸っているだけで、実はまったくわかっていないなんてことは珍しくありません。
「わかった」は脳に快感を与えますが、脳の回路にバグを起こさせて快感に浸るだけで、実質的な学習効果はゼロというわけです。
ちなみに「わかった」が脳を狂わせるのは、何も学習においてだけでありません。
とにかく硬水と軟水に触れて、味わって、自分の感じたことを出力してみてください。
出力したことが正解か不正解かは問題ではありません。
繰り返して見たり聞いたりした知識を脳にたたき込むよりも、まずが硬水と軟水を体感して、迷いに迷って試行錯誤しながら自分なりの答えを出力してこそ学習効果は上がるのです。
その証拠に、先ほど軟水の湯は「美人の湯」と呼ばれている…と説明しましたが、実際に日本三大美人の湯を見てみると、
弘法大使が開いた龍神温泉(和歌山県)
八上姫も訪れた湯の川温泉(島根県)
ぬる湯が秘訣! 川中温泉(群馬県)
つまり知識の上では美肌効果が期待できるのは軟水ですが、実際には硬水にも美肌効果があるものもあるということです。
自分で体感して出力してこそ意味があるのです。
“わかったの脳科学”についてはこちらの記事もご参照ください。
参考知識を深めて身につける方法~「わかった」があなたの脳を狂わせる
知識を深めて身につけるにはどうしたらいいの? そのような疑問に脳神経外科専門医であるへなおがお答えします。 このブログでは脳神経外科医として20年以上多くの脳の病気と向き合 ...
続きを見る
ひらめき力を作り上げるゼロベース思考
脳は知識を身につけて「わかった」つもりでいることが快感である、と説明しました。
つまり身につけた知識や経験を拠(よ)り所として脳は思考することを好みます。
自分の経験則や先入観に基づく思考法は、トレンド思考=ヒューリスティックスと呼ばれます。
“ヒューリスティックスの脳科学” についてはこちらの記事もご参照ください。
参考知らないと損をする「ヒューリスティック」とは~経験則を脳科学で探る
経験則って正しいの? そのような疑問に脳神経外科専門医であるへなおがお答えします。 このブログでは脳神経外科医として20年以上多くの脳の病気と向き合い勤務医として働いてきた ...
続きを見る
トレンド思考は過去の成功事例から学べるので、一見すると楽そうに見えますが、“成功例に従わないと失敗する”という考えにとらわれて大胆な発想ができなくなるというデメリットもあります。
つまり知識の呪縛(じゅばく)にとらわれすぎると、ひらめき力が衰えるということです。
“ゼロベース思考の脳科学”についてはこちらの記事もご参照ください。
参考ゼロベース思考があなたを変える!「知識の呪縛」が持つ意味を脳科学で探る
知識の呪縛から解き放たれてゼロベース思考を身につけるにはどうしたらよいのでしょう? そのような疑問に脳神経外科専門医であるへなおがお答えします。 このブログでは脳神経外科医 ...
続きを見る
「ゼロベース思考」では過去の経験や知識の枠組みを外すことからスタートし白紙の状態で物事を考えます。
ですから「ゼロベース思考」は過去にとらわれないため、「こうかもしれない」と仮説を立てたり「あんなことができたらいいな」と未来への希望を抱いたりと発想の翼を自由に広げられるのです。
ゼロベース思考で取り組むことによる最大のメリットはなんといっても「新しい価値」を発見できるということです。
ゼロベース思考はある意味“常識”すらもゼロにして物事を深く考えます。
つまり「常識を打ち破る」ための思考法なのです。
いまやコーヒーはテイクアウトが当たり前です。
しかしかつての喫茶店では何百円も出してゆったりと座ってコーヒーを飲むというスタイルが当たり前でした。
それをテイクアウト主体のコーヒーショップを作ったのがドトールコーヒーです。
当時1杯500円が当たり前の時代に、1杯150円という画期的な価格で美味しいコーヒーを発売しました。
既存の枠で考えると“ありえない価格”です。
しかしこの前提を疑って顧客目線で「安く美味しいコーヒーは本当に出せないのか?」を考えたからこそ、低価格でのテイクアウトを実現できたのです。
しかし知識の呪縛を好む脳にゼロベース思考を強制させようとしてもそう簡単にできることではありません。
脳は「知識を得ることによって知識がない時の状況がわからなくなる」=「他人が何を理解できないのかがわからない」という知識の呪縛を無意識のうちに起こします。
脳をリラックスさせて“ぼんやり”することで、何か新しいことがひらめいた…そのような経験をしたことがある人はいるはずです。
「硬水」と「軟水」ってどう違うのか?
「硬水」と「軟水」で体い良いのはどちらなのか?
中途半端な知識に振り回されるのではなく、自分のひらめきを信じて感じたことを出力する
そのことが大切なのです。
”サウナの脳科学”についてはこちらの記事もご参照ください。
参考【サウナ好き必見】「サウナでととのう」の意味、方法、効果を脳科学で探る
「サウナでととのう」とは脳科学的にどのような意味や方法や効果があるのでしょうか?? そのような疑問に脳神経外科専門医であるへなおがお答えします。 このブログでは脳神経外科医 ...
続きを見る
日常ではたった1つの正解にたどり着くために必要な思考(収束的思考と言います)ではなく、新しい発想をどんどん出していくタイプの思考(拡散的思考と言います)が求められるシーンが数多くあります。
この拡散的思考こそが「ひらめき」を導き出す力なのです。
本来の機能は中に液体を入れて持ち運ぶことです。
しかしそれ以外にも、ペットボトルロケットで飛ばしたり、水耕栽培に使ったり、水をいれておもりに使ったり、いくらでも使い道はあるはずです。
「ひらめき」というとなにか高尚なイメージを持たれがちですが、このような簡単な発想から「ひらめき力」は生み出されていくのです。
“ひらめきの脳科学”についてはこちらの記事もご参照ください。
参考先入観にとらわれず「ひらめき力」を簡単に短時間で鍛える方法~心的制約と機能的固着を脳科学で探る
先入観にとらわれず「ひらめき」の力を簡単にしかも短時間で鍛えるにはどうすればよいのでしょう? そのような疑問に脳神経外科専門医であるへなおがお答えします。 このブログでは脳 ...
続きを見る
AIに負けないために脳を鍛える
人の雇用は数十年後には人工知能(AI)に奪われる
そのような話をよく耳にします。
“AIの脳科学” についてはこちらの記事もご参照ください。
参考人工知能(AI)は人間の脳を超えるのか?~AIができることを脳科学で探る
人工知能(AI)は人間の脳を超えることができるのでしょうか? そのような疑問に脳神経外科専門医であるへなおがお答えします。 このブログでは脳神経外科医として20年以上多くの ...
続きを見る
アメリカでは国内の702の職業を対象にして、その業務のコンピュータ化についての将来的な確率が推定されています。
それによるとコンピュータによる自動化がこの10年か20年以内に可能になる仕事は、アメリカの総雇用の半数にも上ると報告されています。
わたしたちが日々直面しているちょっとした「想定外」な問題の解決には「ひらめき力」が必要となってきます。
未知の未来へと急速に変化する時代の流れの中でより重要となるのは、従来のやり方にこだわらずに柔軟な発想で時代を乗り切る「ひらめき力」です。
しかし「ひらめき」に関して難しいことを考える必要などありません。
「ひらめき」に必要なことを身につけるよりも、「ひらめき」に不要で邪魔な知識をいかに切り捨てられるかが「ひらめき力」を鍛えるためには鍵になってくるのです。
実際に硬水と軟水を飲み比べて、味の違いがわかるかどうかの実験では、ちゃんと区別できた人は30%にも満たなかった…そのような報告もあります。
硬水と軟水についての知識が不要なわけではありません。
先ほど説明した硬水と軟水の基本的な知識は知っていて損はないはずです。
しかし知識にとらわれすぎて、硬水と軟水が持っているそれぞれの個性が知識に隠されてしまうことは悲しいことです。
目の前の水が硬水か軟水かを区別することはAIにとってはとても簡単な作業でしょう。
しかしわれわれ人間にとって重要なことは、硬水か軟水かではなく、目の前の水を自分がどう感じて、それが美味しいのか、肌に合うのか、体に良いのか悪いのか、という「ひらめき」です。
たかが水、されど水
“硬水と軟水の脳科学”のまとめ
「硬水」と「軟水」の違いを勝手に脳科学で説き明かしてみました。
今回のまとめ
- 水の硬度はカルシウムとマグネシウムの含有量で区別されていて、多く含まれるのが「硬水」、少ないのが「軟水」です。
- 水の硬度の違いで重要なのは、石鹸(せっけん)の泡立ちやすさです。
- 「硬水」と「軟水」は、石鹸の泡立ちやすさ以外にも、味、料理、肌や体への影響で大きな違いがあります。
- 「硬水」と「軟水」に関する知識に振り回されるのではなく、まずはそれぞれの水を体感して、自分の感性が生み出す“ひらめき力”を大切にしてください。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
今後も長年勤めてきた脳神経外科医の視点からあなたのまわりのありふれた日常を脳科学で探り皆さんに情報を提供していきます。
最後にポチっとよろしくお願いします。