日常の脳科学 脳を科学する

新米と古米ってどう違う?どっちを選ぶ?相対評価と絶対評価を脳科学で説く

新米と古米-A1

新米が出回る季節になってきましたが新米と古米ってどう違うの?

あなたは新米と古米どっちを選びますか?

 

そのような疑問に脳神経外科専門医であるへなおがお答えします。

 

このブログでは脳神経外科医として20年…多くの脳の病気と向き合い手術、放射線治療を中心に勤務医として働いてきた視点から、日常の様々なことを脳科学で解き明かし解説していきます。

 

基本的な知識についてはネット検索すれば数多く見つかると思いますので、ここでは自分の実際の経験をもとになるべく簡単な言葉で説明していきますね。

 

この記事を読んでわかることはコレ!

  • ”新米と古米ってどう違う?どっちを選ぶ?”を通じて“相対評価”と“絶対評価”の違いがわかります。

 

新米と古米ってどう違う?どっちを選ぶ?

新米-1-min

新米と古米ってどう違う?どっちを選ぶ?

  • 新米と古米は定義上の区別であり実際にその境界線はあいまいです。
  • 新米と古米どっちを選ぶ?…モノを選ぶ時はそれぞれを比べて相対評価で行うのが一般的です。
  • 今までと変わらない安全を選択するのかあえて危険をおかして新しいモノを選択するのかが相対評価です。
  • 脳は相対評価をしつつもそのモノが持っている価値を単体で絶対評価することも行います。
  • 新米でも古米でもあなたの選んだ美味しいお米を食べて脳にたくさんのエネルギーを送ってあげましょう。

 

へなぞうさん
今年も美味しい新米ができました!

 

なんて言葉が聞かれる季節になりましたね。

 

美味しいお米=新米なんてイメージが出来上がっている人も多いのではないでしょうか。

 

“新米”の表示にひかれてついつい手が伸びてしまうものです。

 

逆に“古米”と聞くとなんだか鮮度が悪い?古くて美味しくない?

 

なんて思ってないですか?

 

へなお
そもそも新米の定義をご存じでしょうか?

 

新米の表示は食品表示法の規定にある食品表示基準では、「新米」の用語は玄米及び精米品質表示基準の規定により表示禁止事項に該当し原則として表示できません

しかし例外として

1.原料玄米が生産された当該年の12月31日までに容器に入れられ、若しくは包装された玄米

2.原料玄米が生産された当該年の12月31日までに精白され、容器に入れられ、若しくは包装された精米

であれば「新米」と表示できます。

引用元:農林水産省ホームページ

 

これを見てお分かりの通り新米の定義は厳密にはかなりあいまいです。

 

そもそも新米は食品表示法という法律の例外処置として表示が許可されているものだけに表示されています。

 

そしてとにかく12月31日までに容器に入れないといけないんです。

 

収穫してすぐに出荷できる状態にしておけば年をまたいでも新米として販売できます。

 

しかし米をそのままにして年をまたぐと新米ではなくなってしまうんです。

 

ですから新米と表示されていなくても新米と同等の品質の米もたくさんあります

 

へなお
一方で古米はどうでしょう?

 

新米でなくなったものがすぐに古米になるかと言うとそういうわけでもありません。

 

へなぞうさん
そこがややこしいところですね…

 

古米とは一般に収穫されてから1年以上経ったものとされています。

 

お米の流通などで使われる米穀年度では11月1日から翌年10月31日を1年のくくりとしています。

 

そのためこれに合わせて収穫した年の翌年の11月1日から古米とみなされることも多いようです。

 

へなお
しかし古米には明確な決まりはありませんので定義があいまいなんです。

 

新米と古米の大きな違いは水分の吸収のしやすさと言われています。

 

新米は水分を吸収しやすく柔らかくなりやすく古米は水分を吸収しづらいため新米にくらべて炊き上がりが硬く粘りが少ないといわれています。

 

新米はふっくらした炊き上がりが美味しそうなイメージです。

 

一方で古米はその特徴を生かしてお寿司、チャーハン、カレーなどに向いているとも言われています。

 

へなお
ここまでが新米と古米のお話です。

 

もっとお米について知りたい!そんな方は五ツ星お米マイスター西島豊造さんのページを見てみてください。

 

ここからがこの記事の本題です。

 

われわれの脳は”新米と古米の違い”をどのように判断しているのでしょう?

 

そして”新米と古米のどっちを選ぶ?”をどのようにして決めているのでしょう?

 

相対評価による選択

新米-2-min

へなお
あなたはなにかモノを選択する時に何を基準に考えますか?

 

へなぞうさん
新しいものがいいに決まってる!

 

それも1つの基準でしょう。

 

しかし一般的にはどうでしょう。

 

相対評価-その1

新米と古米…どちらを買うか迷ったときは両者の特徴、自分にとっての利点、マイナス点などを徹底的に比較して判断するでしょう。

これを“相対評価”と言います。

モノをそれぞれの特徴でくらべて評価を下すのです。

 

へなお
相対評価は一番賢明な選択方法ですね。

 

脳には相対評価を計算する部分がちゃんとあります。

 

それは脳の中の“前頭葉”という部分です。

 

前頭葉は相対評価をしようとした時に活発に働いでわれわれを正しい決断へと導いてくれます。

 

相対評価-その2

相対評価は多くの情報をもとに最終的な決断が下されるのですが、最終的な決断は情報の“利用”と“収集”という相反する2つの選択の中で行われます。

 

へなぞうさん
情報の“利用”と“収集”ってどういうこと?

 

へなお
情報の“利用”と“収集”を簡単な例で説明しますね。

 

たとえばスーパーマーケットに買い物に行ったとします。

 

ちょうど米がなくなってしまいそうなのでお米を買おうと考えています。

 

いつもはお気に入りの産地、品種のお米を買っています。

 

しかし今日はいつものお米の横に“新米”のラベルのついたお米が売っていました

 

いつも通りのお米を買えば自分の食生活に合った美味しいお米が食べられることは約束されています。

 

しかし今年の新米はどうなのでしょう?

 

もしかしたら新米は今まで買っていたお米以上に自分の嗜好や食事のスタイルに合っているかもしれません。

 

逆に新米を買ってみたら自分には期待外れの味や香りだった…なんてこともあるかもしれません。

 

味や香りから得られる食品の風味は人それぞれです。

 

“味と香りが作り出す食の世界~風味を脳科学で説く”についてはこちらの記事をご参照ください。

 

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へなお
これを情報の“利用”と“収集”に当てはめてみるとどうなるでしょう?

 

相対評価-その3

“いつも通りのお米を買う”という選択は過去の情報を“利用”することに相当します。

一方で“新米を買ってみる”という選択は新しい情報を“収集”するという一種の冒険に相当します。

 

情報の“利用”と“収集”とは

  • 情報の“利用” → 安全を確保する選択
  • 情報の”収集” → 危険をあえておかす選択

 

自分にとって安全か危険かの相反する選択肢になるのです。

 

自分にとって安全か危険かの選択はある意味では損得の比較です。

 

へなお
ここでおもしろいのは安全を選択する時と危険を選択する時に活動する脳の場所は微妙に違っているのです。

 

相対評価-その4

安全を選択して確実な得を選択する時は前頭葉の中の“眼窩前頭皮質”という部分が活発に働いています。

一方であえて危険を選択して得を期待する時は前頭葉の中の“前頭極皮質”という部分が活発に働いています。

 

この2つの脳の部分のどちらがより活発に働いているかで選択は変わってきます

 

へなお
モノの価値は状況によって日々変わっていきますよね。

 

われわれが日常生活を送るにあたって危険を避けて安全ばかりを選んでいたとしても決して得ばかりとは限りません。

 

へなお
知らぬ間に世界の常識がひっくり返って昨日の安全が今日の危険になるなんてことは良くある話です。

 

へなぞうさん
だからといっていつも根拠のない危険な賭けばかりしていても問題ですけどね…

 

脳は眼窩前頭皮質と前頭極皮質という相反する選択をする2つの部分のバランスをうまくとって毎日数々の選択を繰り返しています

 

時には結果的に間違えた選択をすることもあるでしょう。

 

しかしそれを経験としてこの2つの脳の部分は日々進化していきます。

 

その結果として歳を重ねると人はより安全なものを選択する情報利用タイプへとシフトしていきます。

 

へなお
あなたの日常を思い返してみてください。

 

最近誰と会話しましたか?

 

身近な特定の人とばかり会話してませんか?

 

新しいラーメン屋が開店しても行きつけのラーメン屋にばかり通ってないでしょうか?

 

行きつけのラーメン屋で新しいラーメンが登場しても目もくれずいつもの定番のラーメンばかり選んでないでしょうか?

 

”~ばかり”ではなく時には思い切って小さな冒険をしてみませんか?

 

あなたの“前頭極皮質”を活発に働かせて普段とは違うワクワクを体験してみませんか?

 

へなお
いつもの決まった定番のお米ではなくまだ食べたことのない新米を手に取ってみようではありませんか!

 

絶対評価による選択

新米-3-min

いままでの話の流れからすると、

 

モノを選択する時に相対評価を行って…つまりモノの価値を比較して最終的な判断をするのが一般的です。

 

へなお
しかし物事にはいつでも例外はつきものですよね。

 

それが“絶対評価”です。

 

絶対評価

絶対評価では何かと比べるのではなくそのモノが持っている価値を単体で評価します。

ですから絶対評価では周囲の状況にその選択が左右されることはありません

 

他のお米の風味は一切関係なく、

 

へなぞうさん
この産地のこの銘柄のお米がとにかく自分には一番合っている!

 

それではこんな絶対評価を下す脳の部位はどこなのでしょう?

 

なにかまた特別な場所があるのでしょうか?

 

それは“眼窩前頭皮質”です。

 

へなぞうさん
あれ?前に出てきた場所ですよね?

 

へなお
そうなんです。

 

“眼窩前頭皮質”相対評価において安全を選択して確実な得を選択する時に活発に働く場所です。

 

脳は絶対評価をしているつもりでもちゃんと相対評価もこっそりしているのです。

 

周囲の状況に左右されない評価…といえども完全にすべての情報をシャットアウトすることは不可能ですよね。

 

ですから絶対評価とはいえ多少は周囲の状況を受けていると言わざるをえません。

 

相対評価は一見正しい判断をしているようで近い将来を見据えた近視的な評価になりがちです。

 

われわれはこの先長い時間の行きつく果ての得よりもより近い将来の得を求めがちです。

 

へなお
将来的に体にいい食品とわかっていても美味しくなければなかなか手が伸びませんよね。

 

へなぞうさん
つい美味しいモノに手が伸びてしまいますね。

 

しかし長い目で将来を見据えて大切なものを選択していくためには時には絶対評価で正しいモノを選び抜いていく力も必要です。

 

ですから脳は相対評価の回路の中にこっそり絶対評価の回路を組み込んで少しでも正しい評価のもとで正しい選択ができるようにしてくれているのです。

 

へなぞうさん
脳は粋なことをしますね。

 

こうなってくると新米と古米…どちらを選ぶのが正しいのかますますわからなくなってしまいますね。

 

へなお
でも結局どちらが正しいなんて脳にはないんです。

 

どちらの選択が正しかったかではなく脳がどのような手順をふんで選択をしたのかが大切なのです。

 

そしてその選択はわれわれの意識の届かない脳の奥で行われているのです。

 

とにもかくにも美味しいお米を食べて脳にたくさんのエネルギーを送ってあげようではありませんか。

 

とにかく美味しいごはんを食べたい!そんな人はこちらを参考にしてみてください。

 

 

 

自分も尊敬して止まない”五ツ星お米マイスター西島豊造さん”からお米を学びたい!という人はちらを参考にしてみてください。

 

 

 

まとめ

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”新米と古米ってどう違う?どっちを選ぶ?”を通じて“相対評価”と“絶対評価”の違いについて脳科学的に解明してみました。

 

今回のまとめ

  • 新米と古米の境界線はとてもあいまいです。
  • お米をはじめとしてモノを選ぶ時はそれぞれを比べて相対評価で行うのが賢明です。
  • 今までと変わらない安全を選択するのかあえて危険をおかして新しいモノを選択するのかが相対評価です。
  • 脳は相対評価をしつつもそのモノが持っている本来の価値を絶対評価することも忘れてはいません。
  • 新米でも古米でもあなたの選んだ美味しいお米を食べて脳にたくさんのエネルギーを送ってあげましょう。

 

今回の記事がみなさんに少しでもお役に立てれば幸いです。

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

今後も『脳の病気』、『脳の治療』、『脳の科学』について現場に長年勤めた脳神経外科医の視点で皆さんに情報を提供していきます。

 

最後にポチっとよろしくお願いします。

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  • この記事を書いた人

へなお

▶脳神経外科専門医でアラフィフおじさんの「へなお」です。▶日々脳の手術、放射線治療を中心に勤務医をしています▶一般の方でも脳についてわかりやすく理解していただけるように、脳の病気や治療から脳科学まで幅広い分野にわたって長年の経験からつちかった情報を提供していきます▶多くの方に脳に興味をもっていただき、少しでもこれからの生活の役に立つ知識をつけていただければと思います!

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